1994 Fiscal Year Annual Research Report
原生動物におけるヘモグロビン様蛋白質の構造・機能および分化
Project/Area Number |
04454022
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
四釜 慶治 東北大学, 理学部, 教授 (40004337)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 玄一 東北大学, 理学部, 助手 (00197360)
|
Keywords | hemoglobin / Myoglobin / Protozoa / Primary structure / CD(MCD) / Autoxidation / helix content / hemichrome |
Research Abstract |
原生動物のヘモグロビン様蛋白質について次のようなことが解明された。 (1)原生動物のヘモグロビン様蛋白質はいずれも「短縮構造」型で、マッコウクジラMbの約2/3に近い。 (2)しかし、Paramecium caudatumから得られたヘモグロビン様蛋白質の円偏光二色性の楕円率は「Θ」_<222>=-20600deg cm^2 dmol^<-1>と求められ、分子全体としては、マッコウクジラMbのヘリックス含量と大きな差異はない。(分担者:田嶋玄一助手) (3)結合酸素の安定化機構に最も深く関与している「遠位ヒスチジン残基」が、原生動物のMbにも存在することが Soret領域での分光学的測定ならびに磁気円偏光二色性の測定から明らかになった。(分担者:松岡有樹助手) (4)原生動物のMbO_2は、マッコウクジラのMbO_2よりも不安定で自動酸化されやすく、かつヘミクロームを形成しやすいなど、可逆的な酸素結合タンパク分子としてはまだ不十分な構造であることも分かった。 以上の研究成果は次の総説として投稿中である。 (A)The Unique structures of protozoan myoglobin and yeast hemoglobin:An evolutionary diversity.International Journal of Biochemistry(1995)。 (B)原生動物のミオグロビンと酵母のヘモグロビン:分子構築の多様性生物物理(1995)。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] K.Shikama: "Aplysia Myoglobin with Unusual Properties:" Biological Reviews(Cambridge). 69. 233-251 (1994)
-
[Publications] K.Akiyama: "The pH-dependent swinging-out of the distal histidine residul" Biochim.Biophys.Acta. 1208. 306-309 (1994)
-
[Publications] 四釜慶治: "単細胞生物にみられるヘモグロビン様タンパク質" 生物物理. (in press.). (1995)