1992 Fiscal Year Annual Research Report
作物間の相互作用に関与する生長制御物質に関する研究
Project/Area Number |
04454046
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
続 栄治 宮崎大学, 農学部, 教授 (30041049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 寛行 宮崎大学, 農学部, 助教授 (60117174)
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Keywords | アレロパシー / 連作障害 / 生長抑制物質 / 他感作用 |
Research Abstract |
アルファルファ、エンバクおよびサトイモは連作障害の発生しやすい作物として、またアレロパシー能を有する作物としても知られている。本研究はこれら作物の連作障害と植物の有する化学物質との関係を究明するとともに、新たな生長制御物質を検索することを目的としている。 アルファルファ:これまでの研究でアルファルファ地上部ならびにその植生土壌には作物の生長を抑制する生長抑制物質が含まれていることが推察されており、活性物質の分離・同定を試みた。アルファルファ地上部をメタノールで抽出し、常法で溶媒分画を行い、得られた酸性画分について薄層ならびに高速液体クロマトグラフィで生理活性物質を単離した。単離された生理活性物質を赤外分光法(IR)、核磁気共鳴法(NMR)および高速液体クロマトグラフィー質量分析法(HPLC-MS)で検討した結果、アルファルファのアレロパシー物質としてフェルラー酸およびサリチル酸を同定した。これら2種の化合物はダイコンおよびアルファルファの発芽ならびに初期生育を抑制することが認められた。なお現在アルファルファ地上部のメタノール抽出物の中性画分について生長抑制物質の分離・同定を進めている。 エンバクおよびサトイモ:これら2作物についても、アルファルファ同様アレロパシー物質の分析を進めている。エンバクおよびサトイモの地上部のメタノール抽出物から薄層および高速液体のクロマトグラフィによって作物の生長を抑制する生理活性物質を単離した。現在、高速液体クロマトグラフィー質量分析法で構造解析を進めている。
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Research Products
(1 results)