1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 和彦 東京大学, 農学部, 助教授 (90112474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 和弘 東京大学, 農学部, 助手 (60242161)
恒川 篤史 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 研究員 (60227452)
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Keywords | 地域環境 / データベース / 土地環境 / 生物環境 / アメニティ環境 / 将来環境 / 政策オプション / 環境計画 |
Research Abstract |
本研究は、地域環境情報に関するメッシュ・データベース(地域環境データベース)を用いて、合理的な環境計画を策定するための環境評価手法を開発しようとしたものである。すなわち、地域環境データベースを活用して、地域環境の現状の評価から、将来環境の予測およびその評価を経て、適切な政策オプションの選択に至るまでの、客観的な環境評価手法を開発することを目的とした。 初年度の平成4年度は、首都圏、東京都、神奈川県逗子市を対象に、地域環境データベースの構築とデータベース・マネージメントシステム(DBMS)の開発を行ない、(1)土地環境、(2)生物環境、(3)アメニティ環境の現状を評価し、総合化する手法と、それらの将来変化を予測・評価し、総合化する手法を開発した。 最終年度の平成5年度は、平成4年度の研究成果をふまえて、総合評価手法の開発を試みた。開発された三つの環境評価を総合化する方法として、レーダーチャートによる総合表記を提案した。また、地域環境評価モデルを用いて、今後の環境悪化の進展を予測し、それを防止するためにはどういう施策が必要かを示すための「将来環境の予測と評価」手法を開発し、さらにシナリオライティング手法による政策オプションの効果を見積もる手法について具体的に検討した。結果はきわめて良好であった。 以上の研究成果をまとめ、さらに研究代表者、分担者らがこれまで行ってきた研究成果を加えて、総合検討を行い、研究成果報告書を作成するとともに、「環境資源と情報システム」の成書をまとめ、広く公表することにした。
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[Publications] 李東根: "住民による環境評価の経時的変化とその要因" 造園雑誌. 55. 331-336 (1992)
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[Publications] 井手任: "広域都市圏の緑地構造と生物相保全に関する研究" 都市計画論文集. 27. 535-540 (1992)
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[Publications] 恒川篤史: "衛星リモートセンシングによる植生の解析" 遺伝. 46. 68-74 (1992)
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[Publications] 篠沢健太: "生態・景観特性に基づく小笠原諸島父島・兄島のランドスケープ評価" 造園雑誌. 56. 199-204 (1993)
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[Publications] 伊藤泰志: "緑地の持つ環境保全機能の評価と解析支援システムに関する研究" 造園雑誌. 56. 319-324 (1993)
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[Publications] 池口仁: "数値地理情報を用いた日本列島の潜在自然植生の推定" 造園雑誌. 56. 343-348 (1993)
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[Publications] 武内和彦: "環境資源と情報システム" 古今書院, 219P (1994)