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1993 Fiscal Year Annual Research Report

青果物のエチレン生成誘導機構の電気生理学的解析

Research Project

Project/Area Number 04454055
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

稲葉 昭次  岡山大学, 農学部, 教授 (90046491)

Keywordsエチレン生合成 / ACC合成酵素遺伝子 / インピーダンス解析
Research Abstract

植物器官によるエチレン生成誘導因子を特定するために、主として直流電流により誘導されるキュウリ果実のエチレン生成について、物理、化学および遺伝子レベルでの解析を行った。
1.通電に伴うキュウリ果実の細胞内外の電気特性を測定したところ、エチレン生成の誘導と同時に細胞外抵抗(R_1)、細胞内抵抗(R_2)、原形質膜容量(C_1)および液胞膜(トノプラスト)容量(C_2)が大きく増加した。エチレンの作用性阻害剤であるジアゾシクロペンタジエンを合成し、果実に前処理したところ、R_1とC_1の増加は消失したが、R_2とC_2の変化には影響しなかった。このことより、エチレン生成には原形質とトノプラストの状態変化が関与していると推測した。
2.エチレン生成のエリシター物質の抽出・精製をキュウリ果実から試みたところ、活性が弱く通電の有無による差が明確ではなかった。そこで、エチレン生成能が大きなカボチャを用いたところ、傷害組織のエタノール可溶性高分子画分に強い活性が認められ、無傷組織には活性はなかった。現在、この物質の化学同定と生理的意義を検討中である。
3.通電誘導によるエチレン生成キュウリ果実を用いて、ACC合成酵素遺伝子のクローニングとその発現について調べた。cDNAのPCR産物プラスミドクローンの制限酵素地図から、最終的には4種類の遺伝子を得た。これらの遺伝子のDNA塩基配列を既知のACC合成酵素遺伝子と比較したところ、成熟型、傷害型およびオーキシン誘導型の3種類のACC合成酵素遺伝子と高い相同性を示した。同時に、ノーザンブロット分析を行ったところ、通電処理は傷害型ACC合成酵素遺伝子を強く誘導することが判明した。

URL: 

Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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