1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454056
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大久保 敬 九州大学, 農学部, 助教授 (80150506)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮島 郁夫 九州大学, 農学部, 助手 (20182024)
|
Keywords | アマリリス / グロリオサ / チューベローズ / 熱帯起源球根作物 / 休眠 / 植物ホルモン |
Research Abstract |
昨年度に引続き、アマリリス、グロリオサおよびチューベローズを供試し、制御環境下および温室内での生育反応を調査するとともに、内生植物ホルモンの分析をおこなった。 アマリリス-球根の低温処理による促成栽培が確立しているが、もともと熱帯性である本種にとっての低温の意義は明かでない。本年度は球根内での花芽の発達を経時的に調査した結果、低温が球根内の第一花芽を健全のまま維持しているのに対し、高温は花芽のアボ-トをおこしやすいこと、ならびに、それにはアブシジン酸が関連しているらしいことを明らかにした。さらに、鱗片繁殖における2鱗片挿しにおける底盤部の重要性が明らかになった。 グロリオサ-温室内で生育させた植物体に形成された塊茎を経時的に掘り上げ、一定温度条件下における萌芽の消長を調査した。球根を2又状のまま植え付けると時間を経ずして萌芽がおこるが、基盤部を除いて、分割した球根ではこれまでの報告と同様萌芽遅延が認められた。球根内の部位別に植物ホルモンの分析を行った結果、オーキシンおよびアブサイシン酸の分布の違いがこのような現象を支配していることが明らかになった。 チューベローズ-昨年、球根冷蔵処理の影響について実験を行った結果、本種の花芽の発達に低温は全くといってよいほど関与しておらず、ただ、高温貯蔵の際におこる球根の消耗を抑えているにすぎないことが示唆された。本年度、内生ジベレリンの消長を調査した結果、低温処理により同物質が増加することが明らかになり、これまでにいわれているような、球根内のジベレリン増加と植え付け後の急速な伸長生長との関連に疑問を呈する結果となった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Huang,K.L.,Miyajima,I.and Okubo,H.: "Effects of low temperature on flowering in tuberose(Polianthes tuberosa L.)" J.Fac.Agr.,Kyushu Univ.39(印刷中). (1995)
-
[Publications] Huang,K.L.and Okubo,H.: "Flowering control of tuberose(Polianthes tuberose L.)in subtropical conditions" J.Fac.Agr.,Kyushu Univ.39(印刷中). (1995)