1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454059
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
三橋 淳 東京農工大学, 農学部, 教授 (90209809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 喜久男 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00203399)
国見 裕久 東京農工大学, 農学部, 助教授 (50195476)
福原 敏彦 東京農工大学, 農学部, 教授 (70011880)
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Keywords | 細胞クローニング / 昆虫培養細胞 / 馴化培地 / クローニング培地 / クローニング容器 |
Research Abstract |
本年度は主として単細胞クローンの分離法を検討した。ミクロマニプレーターによる分離は時間がか丶り、効率が悪かった。希釈細胞浮遊液分注法は簡単であるが、細胞1個だけを含だウエルを検出するのに時間がか丶り、また細胞が1個だけ分離されたことを確認することが困難であった。いろいろな方法をテストした結果、先端を20μm位に引き伸したパスツールピペットにゴム管を接続し、フリーハンドで操作して、十分希釈した細胞浮遊液から顕微鏡下で細胞1個を吸り上げて、マイクロテストプレートに移す方法が良いことが分った。この方法により、なれれば1時間に60個位の単細胞を拾うことができた。 次に上の方法で、ヨトウガ血球由来、脂肪体由来、およびアゲハチョウ卵巣由来細胞のクローニングを試みた。クローニング培地にはそれぞれの細胞がプラトーレベルに達するまで培養したMM培地を馴化培地とし、これと10%FBS含有MGM-450培地とを等量混合したものを用いた。クローニング成功率は細胞系により非常に異った。ヨトウガ血球細胞系、脂肪体細胞系、アゲハチョウ卵巣細胞系で、1回以上分裂した細胞はそれぞれ86.7%、73.3%、3.3%で、クローン分離可能なまでに増殖した細胞は23.3%、3.3%、0%であった。 クローン分離用容器として、メンブランフィルターで円筒を作り、それをシャーレに固定してその中で分離した細胞を培養し、円筒の外側で同種細胞の集団培養を行う方法を検討したが、メンブランフィルターの透過性に問題があり、目下材料を検討している。 半固型培地によるクローニング法も検討し、そのための培地凝固剤として寒天由来製品各種をテストしたが、いずれも細胞に毒性を示した。 クローンが分離された時にその性質を評価するために、数種培養細胞系について、ウィルス感受性を調べた。
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