1992 Fiscal Year Annual Research Report
植物のミトコンドリアATP合成酵素遺伝子群の細胞型特異的発現調節とその協調
Project/Area Number |
04454073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 教授 (80164292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森上 敦 名古屋大学, 農学部, 助手 (10211608)
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Keywords | 植物遺伝子 / 植物ミトコンドリア / F_1F_0ATPase / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
植物ミトコンドリアのエネルギー産生F_1ATPaseはα、β、γ、δ、δ'、εの6種のサブユニットで構成され、ミトコンドリア遺伝子に支配されるαサブユニット以外は核遺伝子に支配されている。本年度は、サツマイモの近縁2倍体野性種(Ipomoea trifida L1-2251)のゲノミツクライブラリーを作成し、サツマイモのεサブユニットcDNAをプローブとしてスクリーニングして、11個の異なるλファージクローンを同定した。cDNAの5'ー末端部と3'-末端部をプローブとしたインサートのサザンハイブリダイゼーションから、cDNAの全域をカバーするクローンを選別して、その一つλKEO7についてεサブユニット遺伝子領域の全塩基配列を決定した。その結果、この遺伝子は1498bpのイントロンに分断された2つのエキソンよりなり、第1エキソンと第2エキソンの塩基配列はそれぞれcDNAと98.6%および99.2%の相同性を示した。しかし、このクローン化された断片はεサブユニットcDNAの5'末端から上流側には53bpしか含んでおらず、転写制御領域が含まれていなかった。そこで、cDNA全領域をカバーする別のクローンλKE10のεサブユニット遺伝子の一部塩基配列を決定したところ、この遺伝子の第1エキソンはλKE07遺伝子のそれとは81.6%の相同性しか示さず少なくとも2種類の構造の異なるεサブユニット遺伝子が存在することが明らかになった。本遺伝子の全構造についても解析中である。また、先に単離していたδサブユニット遺伝子の5'上流域とGUSとの融合遺伝子を作成し、タバコに導入したが発現レベルが低く、エンエンハンサーを加えた融合遺伝子を作成する準備を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Atsushi MORIKAMI: "The δ'-subunit of higher plant six-subunit mitochondrial F_1-ATPase is homologous to the δ-subunit of animal mitochondrial F_1-ATPase." Journal of Biological Chemistry. 267. 72-76 (1992)
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[Publications] Tetsuya KIMURA: "Presequence of a precursor for the δ-subunit of sweet potato mitochondrial F_1ATPase is not sufficient for the transport of β-glucuronidase(GUS) into mitochondria in tobacco,rice and yeast cells." Plant and Cell Physiology. 34. (1993)