1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454095
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
柴 忠義 北里大学, 衛生学部, 教授 (80187385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 宏美 北里大学, 衛生学部, 助手 (80234160)
高松 信彦 北里大学, 衛生学部, 講師 (40206876)
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Keywords | SRY / SRY様HMGbox / ロイシン・ジッパー / SOX-LZ / cDNAクローニング / 制限酵素地図 / 抗体 / 大腸菌発現ベクター |
Research Abstract |
最近になり、PCRを用いた解析から、SRYの他にも、SRY様HMGboxを有する遺伝子の存在が明らかになった。現在では、これら一群の遺伝子はSOX遺伝子と総称されている。我々の解析中の遺伝子もSOX遺伝子群に属するもので、SRY様HMGboxに加えて、ロイシン・ジッパー・モチーフを有するので、以降SOX-LZ遺伝子と呼ぶ。 (1)ニジマスの10キロ塩基のSOX-LZmRNAのcDNAクローニング ニジマスSOX-LZ遺伝子からは、精巣の成熟過程の後期に検出される精巣特異的な約3キロ塩基のmRNAと、その数十分の一の量の殆どの組織で観察される約10キロ塩基のmRNAの2種が発現している。両者の機能的差異を明らかにしていくため、今年度は10キロ塩基のSOX-LZmRNAのcDNAクローンの単離を行った。10キロ塩基のSOX-LZmRNAだけを発現している肝臓のポリA-RNA150mugをショ糖密度勾配遠心で分画、各分画についてブロット・ハイブリダイゼーションを行い、SOX-LZmRNAを含む分画だけを用いてcDNAライブラリーを作製した。3キロ塩基のSOX-LZmRNAのcDNAをプローブとしてライブラリーのスクリーニングを行った結果、約9キロ塩基のcDNAを有するクローンを2つ得た。制限酵素地図の比較から、10キロ塩基のSOX-LZmRNAは概略、3キロ塩基のmRNAの3′末端側にさらに約6キロ塩基の配列が付加した構造をしていると予想された。平成6年度には、これら10キロ塩基のSOX-LZmRNAのcDNAクローンの塩基配列を決定し、2種のSOX-LZmRNAの構造を詳細に比較したいと考えている。 (2)ニジマスSOX-LZに対する抗体の作製の試み 大腸菌発現ベクターpETにニジマスSOX-LZのコーディング領域の全体あるいは一部を挿入し、His-Tagとの融合タンパク質としてSOX-LZを大腸菌で発現させた。ニッケル・レジンを用いて精製したSOX-LZ融合タンパク質でウサギを免疫し、抗原として使用したSOX-LZ融合タンパク質と強く反応する抗血清を得た。しかしながら、どの抗血清も特異性は低く、ニジマス精巣核タンパク質とも複数種のタンパク質と反応した。免疫染色や免疫沈降のためには、特異性の高い抗体が必要なので、今後SOX-LZのC末端部分のペプチドを用いて抗体を作製する予定である。
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