1994 Fiscal Year Annual Research Report
制御環境下における生鮮農産物の高品質保持に関する研究
Project/Area Number |
04454102
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
志賀 徹 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (30089932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 高弘 宇都宮大学, 農学部, 助手 (50221990)
芋生 憲司 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (40184832)
中島 教博 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10008055)
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Keywords | ガス環境制御 / CA貯蔵 / 品質保持 / 生鮮農産物 / 呼吸速度 |
Research Abstract |
本研究は環境ガス組成を変化させるCA貯蔵条件下での各種生鮮農産物の呼吸特性及び品質判定因子の変化を測定し、農産物の生理的特性及び品質変化を明らかにするとともに、最適CA貯蔵条件を検討したものである。 1.生シイタケは酸素濃度を減少させるか、二酸化炭素濃度を増加させることにより著しく呼吸速度が減少した。環境ガス制御が生シイタケ生体中のpHの減少を抑制することが測定され、低い(酸性が高い)領域で活性を増すPPO活性の抑制効果が確認された。加えて酸素濃度を下げることによりL-アスコルビン酸含量が高く維持された。これらを総合的に評価して、20%の二酸化炭素濃度における10%または5%の酸素濃度のCA貯蔵条件が他の処理条件より生シイタケの品質保持に効果があると判断された。 2.イチゴは高い二酸化炭素濃度に対して比較的大きな許容性を持ち、二酸化炭素濃度が高いほど呼吸速度が低下した。二酸化炭素を増加させることは、イチゴ果実の果肉部の硬度の減少を抑制し、果皮色の退化を防止する効果となって現れ、かつL-アスコルビン酸含量の貯蔵中における減少を抑制した。カビの発生に対する防止からも20%の二酸化炭素濃度は効果的であった。 3.アスパラガスは、酸素濃度の減少が二酸化濃度の増加より以上に呼吸速度の減少に与える効果が顕著であった。10%の酸素濃度下では二酸化炭素が高くなるほどアスパラガスの貯蔵中の伸長量が低く抑えられた。また低酸素濃度では硬さの保持効果が見られた。CA貯蔵条件下では空気中におけるよりクロロフィル濃度の減少が抑制され、果皮色が良好に保持された。糖含量はCA貯蔵条件下で20日後まで低下が抑制せれた。 4.各種農産物の呼吸の温度に対する依存性はアレニウスの式及びゴアの式によく適合し、温度により呼吸速度は指数関数的に増加した。また農産物のQ_<10>(温度10℃上昇時の呼吸速度の増加割合)は低温域で高い値を示し、温度が高くなるにつれ小さくなった。アスパラガス、ブドウ及びイチゴの呼吸速度は他の品目に比べ酸素濃度変化への依存性が高く、特徴ある挙動を示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Lilik Pujantoro,志賀,他: "The effect of controlled atmosphere, conditions during storage on quality preservation of fresh shiitake(Lentinus edodes L.)" 農業施設. 25(4). 17-25 (1995)
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[Publications] Lilik Pujantoro,志賀,他: "制御環境下における生シイタケの品質変化に関する研究" 農業施設学会講演要旨. 352-353 (1992)
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[Publications] Lilik Pujantoro,志賀,他: "制御環境下における生シイタケの品質変化に関する研究(第2報)" 農業施設学会講演要旨. 41-42 (1993)
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[Publications] 志賀徹・杉山英樹: "イチゴの流通過程の改善と品質保持に関する研究" 農業施設学会講演要旨. 49-50 (1993)
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[Publications] Lilik Pujantoro,志賀徹,他: "The changes of quality of fresh shiitake(Lentinus edodes L.)in stored under controlled atmosphere conditions." Proc. of the International Conference for Agricultural Machinery & Process Engineering. 423-432 (1993)