1993 Fiscal Year Annual Research Report
イヌとニワトリの系統分化、特に日本渡米の経路について
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04454109
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
田名部 雄一 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30021679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡林 寿人 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (60130887)
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Keywords | 蛋白質多型現象 / 北サハリン在来犬 / ヘモグロビンA / ガングリオシドモノオキシゲナーゼg / ニブヒ / 日本犬 / ロシア在来犬 / 電気泳動 |
Research Abstract |
本年度は北サハリン在来犬とロシア在来犬の血液を採取し、その蛋白質多型から遺伝子構成を調べて、いままで調べてきた、日本犬、西洋犬、アジア在来犬と比較した。 北サハリン在来犬は、アムール河口から移住したニブヒ族のキフイヌである。東北アジア(日本犬を含む)のイヌに特有なヘモグロビンA遺伝子、ガングリオシドモノオキシゲナーゼg遺伝子ともかなり高い頻度で見出され、これらが殆ど見出されない北海道犬(アイヌ犬)とは全く異なる遺伝子構成をもっていた。恐らく日本犬への遺伝子の流入はサハリンから北海道へのものはなかったと推定された。 西シベリアから中央アジアに住む、ライカ、中央アジアオフチャルカ、ユーカサスオフチャルカの3品種の血液蛋白質多型を調べた所、上記2つの遺伝子は見出されず、遺伝子構成からみて、これらの犬種は日本犬と西洋犬の中間に位すると思われた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Knyazev,S.C.,Tikhonov,V.N.,Tanahe,Y.: "Philogeneticheskys sviaji aborigennyh sobak Kavkazaajii." Gevetika(Russia). 29. 449-458 (1993)
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[Publications] Umeda,I.,Hayaliawa H.,Kamoya,S.,Tanake,Y.: "Novel lighting systems stimulating gonadal development and expediting sexual maturity of male and lamale clickens." Asiom-Airyralasiom J.Animal Sciences(AJAS). 6. 127-132 (1993)
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[Publications] 田名部雄一: "にっぽん育種物語" 遺伝. 18(1). 93-97 (1994)
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[Publications] 田名部雄一: "イヌの起源と家畜化" 動物たちの地球(朝日新聞社). 13. 196-199 (1993)
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[Publications] 田名部雄一: "日本犬の起源と成立" 動物たちの地球(朝日新聞社). 13. 226-229 (1993)
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[Publications] 田名部雄一: "家畜化とそれに伴う変化(1)(2)" 畜産の研究. 47. 83-88,227-280 (1993)
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[Publications] 田名部雄一: "朝倉書店" 日本人と日本文化の形成(埴原和郎編). 25(444) (1993)
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[Publications] 田名部雄一: "講談社" 日本文化の起源(佐々木高明・森島啓子編). 16(305) (1993)