1992 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖プローブによる糖脂質親和性蛋白質の同定と生理的意義の解明
Project/Area Number |
04454152
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
牧田 章 北海道大学, 医学部, 教授 (60004561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本家 孝一 北海道大学, 医学部, 講師 (80190263)
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Keywords | ガングリオシド / GM3 / GM1 / 糖鎖プローブ / 光親和標識 / 糖鎖結合蛋白質 |
Research Abstract |
ガングリオシド誘導体を合成し、これを糖鎖プローブとして、細胞の分化、増殖に関わるガングリオシド結合蛋白質を同定し、その機序を探るとともに、結合蛋白質としてのガングリオシド合成酵素を光標識することを目的とし、次の結果を得た。 1.ガングリオシドGM3から脂肪酸を解離して生じたアミノ基にアリールアジド基を導入し、さらに^<125>I標識して光反応性の糖鎖プローブを作製した。 2.ヒト白血病細胞HL-60細胞をホルボールエステル(TPA)で分化誘導すると、上記の糖鎖プローブによって特異的に標識される分子量約40Kの蛋白質が誘導されてくることを見い出した。この蛋白質は、TPAの濃度が5XIO^<-9>M以上の濃度で誘導され、分化誘導に必要な濃度とほぼ一致することがわかった。この蛋白質は、TPA処理後、1-2時間で一過性に、24時間以降は定常的に発現した。還元、変性下での等電点は5.2-5.3であった。 3.このGM3結合蛋白の精製に必要な定量法として、ビオチン標識したGM3プローブとペルオキシダーゼを結合したアビジンを用いる酵素測定法を検討中である。 4.この蛋白質の精製に用いるアフィニティクロマトとして、GM3固相化アガロースを作製した。予備実験で、上記のGM3結合蛋白質が吸着することがわかった。 5.1と同様の方法でGM2糖鎖プローブを化学合成し、ラット肝から部分精製したGM1合成酵素を光親和標識したところ、分子量4OK、等電点4.5の同酵素が特定された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Gasa et al.: "Improved preparation method for lysoganglio-sides." Journal of Lipid Research. 33. 1079-1084 (1992)
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[Publications] K,Kamio et al.: "Galactosylceramide containing ω-amino-fatty acids:preparation,characterzation,and sulfotrans ferase acceptor." Journal of Lipid Research. 33. 1227-1232 (1992)