1992 Fiscal Year Annual Research Report
非特異型δ-アミノレブリン酸合成酵素遺伝子の調節領域の機能的および生化的解析
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04454165
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 典夫 東北大学, 医学部, 教授 (00004606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅之 東北大学, 医学部, 講師 (50166823)
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Keywords | δーアミノレブリン酸合成酵素 / ヘム生合成 / フィードバック調節 / 遺伝子 / ラット |
Research Abstract |
非特異型δーアミノレブリン酸合成酵素(ALAS-N)は、広く一般の組織で発現され、各種ヘム蛋白質にヘムを供給する重要な役割を果している。ヘム生合成の調節は主として本酵素を介して行われており、特にALAS-N遺伝子発現がヘム生合成系の最終産物であるヘムによりフィードバック抑制されることが注目される。本研究の目的は、ALAS-N遺伝子発現に働く転写レベルでの調節の分子機構の解明にあるが、本年度には所定の計画に従って研究を進め、ラットALAS-N遺伝子について次ぎのような知見が得られた。1.ラットALAS-N遺伝子は約14kbの長さで、11個のエキソンより成る。これはニワトリやマウスのALAS-E遺伝子の場合と同様であるが、ニワトリALAS-N遺伝子が10エキソンより成るとの報告とは異なっている。解析の結果、翻訳開始点が、ニワトリALAS-Nでは第1エキソンにあるのに対し、ラットALAS-Nでは第2エキソンにあり、その約1kb上流に第1エキソンの存在が確認された。しかし、ラットの第3-11エキソンはニワトリの第2-10エキソンによく対応していた。2.プライマー伸長法およびS1ヌクレアーゼ保護法により、ALAS-N転写開始点は翻訳開始コドン上流103bpと決定された。3.遺伝子DNAをブロット解析した結果、ALAS-N遺伝子座は1カ所と推定された。4.第1エキソンは83kbで、多くのCpG配列が見られたが、ironーresponsive element様の構造はみられなかった。5.ALAS-N遺伝子の5'上流域約1.5kbの塩基配列を解析した結果、プロモーター領域にはTATAボックス、CACCCモチーフ、NRF(nuclear respiratory factor)結合配列などが、さらに上流にはNF-κB結合配列、CAATTモチーフ、熱ショック要素、GATA配列などが認められた。今後は、5'調節領域の詳細な機能的生化学的解析を行い、ヘムを補助因子とする転写調節因子の存在やステロイドホルモン/GRE系関与の可能性などについて実験的に検証したい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Yomogida: "Structure and expression of the gene encoding rat nonspecific form δーaminolevulinate synthase" J.Biochem.113. 364-371 (1993)
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[Publications] H.Munakata: "Purification and structure of rat etythroidーspecific δ-aminolevulinate synthase" J.Biochem. (1993)