1993 Fiscal Year Annual Research Report
発現系を用いた抗インフルエンザウイルス血球凝集素ヒト単一抗体作製と抗原認識の研究
Project/Area Number |
04454202
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中島 捷久 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40012778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 節子 国立公衆衛生院, 衛生微生物学部, 室長 (80124402)
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Research Abstract |
1)A/England/80(H1N1)に対する5種類の単一抗体産生細胞よりH鎖L鎖cDNAをさくせいした。塩基配列にもとずくアミノ酸配列を既存のIgG鎖アミノ酸配列と比較し、、すべてのcDNAはIgGH、L鎖cDNAであり、途中artificialな終始コドンもないことがわかった。Ab15とAb21は同一エピトープを認識するとおもわれるがアミノ酸配列は大きくことなっていた。また、既知の抗体のなかにはH鎖に対してわずか1アミノ酸しかことならないものがあった。 またAb96のH鎖は20アミノ酸の欠損が認められた。 2)合成されたマウスハイブリドーマ由来のcDNAをバクテリアで発現させる。 当初、抗体cDNAの大腸菌での発現の報告があり(gtllとXL1-blue細胞系)、その系を構築してみると実際には発現量が少なく、当初目指したbinding実験には不向きであった、そのためファージ系から他の大腸菌発現ベクターに切り替え、pTrc、Bluscriptの発現ベクターや他の大腸菌株に替えたが、現在のところ、多数のクローンを解析する系の開発には成功していない。いくつかの研究室においても、大腸菌での発現に困難を抱えている事からも、発現ベクター及び菌の種類を大幅に替える必要がある事が分かった。最近H鎖とL鎖を結合した抗体作製の報告があり、システムをその系にかえたところ、抗体の発現が大腸菌で安定であることがわかった。現在この系を用いて抗体の特異性および系の改良を試みている。
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