1993 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃型振動の手腕系末梢循環動態に及ぼす影響に関する研究
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04454222
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 晃 金沢大学, 医学部, 学長 (10019573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 裕之 金沢大学, 医学部, 助教授 (30231476)
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Keywords | 振動 / 衝撃 / 血流量 / 末梢循環動態 / 複合影響 / ISO / crest factor / 把持 |
Research Abstract |
前年度には、振動による主観的感覚への影響には衝撃の大きさが与えるものが大きいことが示されたため、さらに本年度では客観的指標である末梢循環動態への衝撃の影響を調べることを目的に、まず、各種手腕系振動工具の振動波形の分析を行った。手腕振動系工具には、チェン・ソー、ニューマチック・ハンマー、ニューマチック・リベッティング・ハンマー、ニューマチック・ネイラーの実際の産業職場での振動を記録し、これらをz方向の周波数重み付けRMS加速度(a_<zhw>、ISO-DIS 5349)が一定になるよう波形を再生した。その結果、チェン・ソー、ニューマチック・ハンマー、ニューマチック・リベッティング・ハンマー、ニューマチック・ネイラーの順に衝撃(crest factor,CF)が大きくなることがわかった。これらの工具からの振動に対する指皮膚血流量の影響は、把持力が30Nのときには、衝撃のCFの大きい順にその低下が確認されたが、把持力50Nのときにはニューマチック・リベッティング・ハンマーによる皮膚血流量の低下が認められたにすぎなかった。さらに100Nの把持に際しての皮膚血流量の変化には、いずれの振動暴露による有意な差は認められず、衝撃の影響が把持によってmaskingされるという結果であった。一方、末梢循環障害のため皮膚血流量の低下を認める対象に対しては、いずれの把持(30-100N)下でも、衝撃による低下は認められなかった。このように、衝撃による末梢循環動態に対する作用は、把持と同じ方向であり、皮膚血流量の低下が飽和されるまではその複合影響が存在することが示されたため、従来のISOの手腕系振動に対するRMS値による評価法以外にも、衝撃の大きさを評価することは極めて重要であると考えられた。
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