1992 Fiscal Year Annual Research Report
摘出心臓細胞内カルシウムトランジェントと興奮収縮連関エネルギー消費量との関係
Project/Area Number |
04454267
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅 弘之 岡山大学, 医学部, 教授 (90014117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 都 岡山大学, 医学部, 助手 (00033358)
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Keywords | 心筋細胞 / カルシウムトランジェント / 重奮収縮連関 / エネルギー消費量 |
Research Abstract |
モルモット心蔵をコラゲナーゼ溶液でLangendorff灌流を行ない、まず単離心筋細胞集団を得る方法の確立をめざした。現在、かなり高率でインタクトな心筋細胞を得ることができるようになったが、細胞集団でカルシウム蛍光を測定するために更に、収率をあげる方法を検討中である。次に、この研究費で購入した細胞内カルシウム測定装置CAF110を用いて、蛍光色素Fura-IIの標準液を作製し、較正曲線をとると340nmと380nmの各々の波長で励起された蛍光強度曲線は、pCaに依存して鏡像的変化を示した。従って、pCa=8.5_-pCa=7.5の間で340nm/380nm=ratrioは次第に増加傾向を示した。従って、この測定装置の機能は正常に働いていることが確認できたので以下の実験を予備的に行なった。 イヌ左心室から、まず大きなブロックをとりだし氷冷KB容液に入れる。Epicardiudum部分を取り除き、数mmの細条片にする。正常心臓とカルシウム過負荷による不全心の両方からの条片を夫々、KB溶液を入れたビーカーに入れ、Fura-II-AMローデイングを行なう。3-4時間後wash outをして細胞内カルシウム濃度[Ca]iを測定する。次いで、10%TritonX40μlとEGTA150mM40μlで較正を行ない、次の式で[Ca]iを算出する。 [Ca]i=Ratio measured-Rmin×β×Kd Rmax-Ratio measured Rが340nm/380nmの時には β=SFree(380nm),Kd=223nM SBound(380nm) SFree=EGTA処理後のintensity SBound=TritonX処理後のintensity その結果、正常心臓とカルシウム過負荷による不全心の細胞内カルシウム濃度[Ca]iは有意な変化を示さなかった。
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