1992 Fiscal Year Annual Research Report
びまん性Lewy小体病とAlgheimer型痴呆の比較研究-臨床的および病理学・免疫組織化学・生化学的手法を用いて
Project/Area Number |
04454306
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
小阪 憲司 横浜市立大学, 医学部・精神医学教室, 教授 (60023800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井関 栄三 横浜市立大学, 医学部・精神医学教室, 講師 (30203061)
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Keywords | びまん性Lewy小体病 / Alzheimer型痴呆 / 老人斑 / 神経原線維変化 |
Research Abstract |
びまん性Lewy小体病(DLBD)は、筆者らが提唱して以来、国際的に注目され、多くの報告がなされている。そこで、まず今までに報告されている日本人例44例と欧米人例67例を、通常型と純粋型に分け、臨床・病理学的に比較検討し、その結果をドイツ精神医学会150周年記念シンポジウムで発表した。両群の最大の相違点は、日本人例の純粋型は40歳以下の若年発症が多いのに反して、欧米人例では60歳以降の発病がほとんどで若年発症例がないことである。これについては、改めて論文報告する予定である。 さらに、DLBDでは老人斑(SP)や神経原線維変化(NFT)が出現しやすく、特に通常型ではAlzheimer型痴呆(ATD)の所見を合併している症例もあるので、若年発症のDLBD2例と高年発症のDLBD6例、さらに高年発症の移行型Lewy小体病(LBD)6例を対象として、SPとNFTの病変分布と密度を詳細に検討した。 SPは、高齢のDLBDと移行型LBDとではその分布と密度に若干の差がみられ、ことに海馬支脚ではDLBD例でSPの密度が高いという結果が得られた。これを40歳以上の非痴呆例100例とATD13例と比較すると、DLBDの4例と移行型LBD4例ではATDに相当するSPの出現状況を示していた。一方、NFTについては、高年発症のDLBDの3例ではATDの出現状況と一致し、他の高年発症3例と若年発症2例でも量的には少ないものの出現部位は類似していた。 これらの点をさらに症例数を増やして現在検討中である。一方、ユビキチンや種々のタウ抗体を使用して、現在DLBDとATDの種々の老人性変化について比較検討中である。DLBDとATDの臨床像も比較検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Odawara T,et al: "An autopsied case of juvenile parkinsonism and dementia,with a widespread occurrence of Lewy bodies and spheroids" Clinical Neuropathology. 11. 131-134 (1992)
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[Publications] 小阪 憲司: "びまん性レビー小体病の臨床と病理" 北陸神経精神医学雑誌. 6. 1-5 (1992)
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[Publications] 小田原 俊成 ほか: "アルツハイマー型痴呆とdiffuse Lewy body disease" Dementia. 7. 75-83 (1993)