1992 Fiscal Year Annual Research Report
完全静脈麻酔のクローズドループコントロールシステムの開発
Project/Area Number |
04454387
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
池田 和之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00010215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 耕司 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30115513)
土井 松幸 浜松医科大学, 医学部, 構師 (10155616)
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Keywords | 麻酔 / 麻酔深度 / モニタ / 脳波 / 心電図 / コンピュータ |
Research Abstract |
本年度は静脈麻酔における麻酔深度を定量するモニターの開発と平成5年度に予定していた血中麻酔薬濃度のシミュレーションプログラムの開発を行なった。 麻酔深度モニタの開発に関しては以下の研究を行なった。 1.脳波モニタ(Lifescan^R)からの脳波スペクトラムおよび各周波数帯における脳波エネルギー測定値のディジタル信号をRS232Cシリアル回線を経由してパーソナルコンピュータに取り込むプログラムを開発した。この装置により脳波スペクトラムのデータを定量的解析が可能な情報として取り出すことができるようになった。 2.心電図波形よりR波を認識してR-R開隔を一心拍ごとに算出し、オンラインでフーリエ変換して心拍数変動のパワースペクトラムを実時間で解析するシステムを構築した。本装置により、麻酔中の交感神経系活動の定量化がベッドサイドで行なうことが可能となった。 3.非侵襲的連続的血圧計の動脈圧波形、下部食道内圧計の圧波形をアナログデータとして、データレコーダに取り込み、解析できるようにした。 以上の1-3の装置に、すでに測定値を記録する能力を持った呼吸ガス分析装置、呼吸気流速計を加えて、麻酔深度定量に用いる予定のすベての指標を記録することが可能となった。静脈麻酔薬の各指標に対する作用については、平成5年度に血中麻酔薬濃度定量システムの完成の後、血中麻酔薬濃度を実測して研究を行ない、麻酔深度定量システムを完成させる予定である。血中麻酔薬濃度シミュレーションシステムに関しては、既に発表されている薬物動態の定数を使用して血中濃度を算出するプログラムを開発した。平成5年度は薬物動態の定数を独自に求め、血中麻酔薬濃度超短時間定量システムの開発と併せて、正確な血中、脳中麻酔薬濃度シミュレーションシステムへと発展させる予定である。
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