1993 Fiscal Year Annual Research Report
内耳疾患に対する電気生理学的検討とその有効な治療方法の確立
Project/Area Number |
04454435
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Research Institution | SAITAMA MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
坂田 英治 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40118633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 保博 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90229998)
平塚 仁志 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (80218792)
寺本 和弘 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70197812)
伊藤 靖郎 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50213096)
伊藤 彰紀 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20203127)
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Keywords | 内耳疾患の治療 / 鼓室内薬剤注入法 / デキサメタゾン鼓室内注入法 / 内耳麻酔法 |
Research Abstract |
1.内耳疾患の治療に関する研究 (1)目的:内耳性めまいに対する有効な治療方法について検討した。 (2)対象:難治性メニエール病136例、難治性内耳性めまい(メニエール病以外)186例に対し鼓室内薬剤注入法を行なった。 (3)方法:治療法として、原則的に以下の順序で治療を行なった。まず内服治療に抵抗する難治例に、デキサメタゾン(4mg)鼓室内注入法を行ない、それでもめまい発作が抑制できない例については、入院の上、リドカイン(4%1ml)による内耳麻酔法を行なった。いづれも内耳障害に対するターゲッティング療法である。効果判定法としては、AAO-HNS(1985)の判定方法を用いて評価した。 (4)結果:【.encircled1.】メニエール病に対するデキサメタゾン鼓室内注入法の治療成績は、AAO-HNSの判定基準で、完全抑制57%、著効23%、有効8%、無効10%、悪化2%であった。【.encircled2.】メニエール病に対する内耳麻酔法の治療成績は、完全抑制56%、著効25%、有効5%、無効4%、悪化10%であった。さらに【.encircled3.】内耳性めまいに対するデキサメタゾン鼓室内注入法の治療成績は、完全抑制55%、著効24%、有効12%、無効3%、悪化6%であった。【.encircled4.】内耳性めまい対する内耳麻酔法の治療成績は、完全抑制54%、著効30%、有効7%、無効6%、悪化3%であった。 (5)鼓室内薬剤注入方法は、めまい・耳鳴などの内耳障害に対する有効なターゲッティング療法であることが確認された。 2.OKAN検査を通して、前庭代償に関する研究も現在行なっている。
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