1992 Fiscal Year Annual Research Report
口腔感染症における嫌気性菌の役割DNA-DNAハイブリダイゼイション法によるプレボテラの同定と線毛遺伝子の解析
Project/Area Number |
04454459
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
佐川 寛典 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (70066984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾上 孝利 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90098012)
福島 久典 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50103099)
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Keywords | 嫌気性菌 / β-lactamase / Prevotella intermedia / 病原因子 / 線毛 / DNA-DNAハイブリダイゼイション |
Research Abstract |
口腔感染症患者およびボランティアーの口腔から分離したPrevotellaをインドール産生性、API ZYM syatemおよびDNA-DNAハイブリダイゼイションの結果を用いてで同定すると、P.intermedia155株(成人性歯周炎患者から19株、蜂巣炎患者から21、歯周ポケットから66株および正常な口腔から49株)が得られた。 これらの菌株はDNA-DNAホモロジィー値から,P.intermedia ATCC25611グループと33563グループに分類された。細菌細胞の表層構造をネガティブ染色後に観察すると、前者では線毛を持つ株と持たない株に分かれ、持つ株では、さらに2つのタイプが認められた。後者では、線毛を持つ株と様々な菌体表層構造を持つものが見られた。線毛を有する菌株を選び、機械的旋断法とdeoxycholate可溶化法で処理後、線毛をゲルろ過法で精製したところ、線毛標品は二重拡散法で単一のバンドを示した。 両グループの菌株ともβ-lactamase,DNase,lipase,lecitin-ase,hyaluronidase,chondroitin sufatase,collagenaseおよび粘性物質のいずれかを産生した。簡易法でβ-lactamase活性を有する菌株を供試菌株の中から選び、粗酵素液を調整すると、β-lactamase活性は,ampicillinを基質にすると24.0〜70.2U/ml、cefazolinでは23.5〜54.7U/mlであった。
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