1993 Fiscal Year Annual Research Report
生体力学モデルとファジー推論を使用した欠損補綴処置決定支援システムの開発
Project/Area Number |
04454484
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 芳信 大阪大学, 歯学部, 助教授 (10144510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 政俊 大阪大学, 歯学部, 助手 (70169118)
野首 孝祠 大阪大学, 歯学部, 教授 (80028753)
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Keywords | 生体力学 / ファジー理論 / シミュレーション / インプラント / 二次元モデル / 三次元モデル / 知識ベース / 支援システム |
Research Abstract |
本年度は、まず前年度に行った口腔内データの取込ならびに画像処理の高速化をはかり、これらのデータを光ディスク画像記録装置または光磁気ディスクに転送し保存することを試み実用化のめどをたてた。さらに、高速三次元ディジタイザーを用いた石膏模型および頭蓋顔面の計測の精度、ならびに速度を改善するとともに、本装置によって取り込んだデータとCTやNMR等のデータとをワークステーション上で合成することをより簡便にする方法を検討した。 一方生体力学モデルについては、二次元モデル上で天然歯の存在する顎骨の解剖学的な骨梁変化が推定できること確認し、インプラントや可撤性有床義歯による補綴処置を行った場合の変化についての検討を行った(インプラント学会にて発表)。さらに下顎骨の三次元モデルにおいてのシミュレーションの妥当性を検討した。その結果、生体においての組織(骨組織)の変化、改造現象が生体力学的なアルゴリズムを組込んだコンピュータシミュレーションで推定できる可能性を立証した。 また、これらの知見を、臨床的な場面での判断基準として利用するのに論理プログラムと知識ベースとファジー推論を利用した支援システムを開発した。また、このシステムを用いることで診断結果がどのように変化するかについて検討した。その結果、判断基準にファジーの概念を組込むことで、より個人の考え方に即した支援システムを構築することが可能であることを確認した。
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[Publications] 十河基文: "下顎骨骨梁の力学的研究第1報天然歯根周囲骨梁パターンと咬合力の伝達経路について" 日本補綴歯科学会雑誌. 37. 505-513 (1993)
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[Publications] 前田芳信: "有床義歯のためのCAD/CAMシステム第1報全部床義歯製作システムの構成" 日本補綴歯科学会雑誌. 37. 800-805 (1993)
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[Publications] 石井和雄: "前歯人工歯排列の基準に関する研究第2報口唇周囲組織の運動に関する三次元的分析" 日本補綴歯科学会雑誌. 37. 1074-1082 (1993)