1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454497
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中島 民雄 新潟大学, 歯学部, 教授 (10014010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜本 宜興 新潟大学, 歯学部, 助手 (40231526)
野村 務 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (20228365)
新垣 晋 新潟大学, 歯学部, 助教授 (30134943)
朔 敬 新潟大学, 歯学部, 教授 (40145264)
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Keywords | 口腔癌 / リンパ節転移 / 基底膜 / 間質反応 |
Research Abstract |
口腔癌のリンパ節転移の機序を解明するため、ヒトロ腔癌および高転移性実験癌0-1Nを用いて以下の研究を行った。 1、ヒトロ腔癌扁平上皮癌40例の新鮮材料につきFCM分析を行い、リンパ節転移をきたした癌ではaneuploidyの頻度、DNA indexいずれも転移のない癌より高値である事を明らかにし、FCMが転移の予測の一助となる事を示した。 2、ヒト口腔扁平上皮癌96例のパラフィン包埋切片につきFCM分析を行い、転移をきたした癌の原発巣ではaneuploidyの頻度は高いが、転移巣では多くがdiploidyを示す事から、aneuploid腫瘍であっても転移に関与するcell lineはdiploid cellである可能性を指摘した。これは癌の本質に触れる所見なので今後さらにヒト口腔癌培養株を用いてこの事実を認めたい。 3、0-1Nを用いて基底膜の局在をラミニン及びタイプIVコラゲンの免疫染色により観察したところ、癌の浸潤にともなって基底膜の存在が消失していく事を明かにした。 4、ラミニンおよびタイプIVコラゲンによる基底膜の免疫染色、BSAによる脈管内皮細胞の染色などにより血管とリンパ管を識別する方法を考案し、0-1Nのリンパ管侵襲が今まで考えられていた血管侵襲とは全く違った機序でおきている事を明らかにした。今後癌周囲のリンパ管の動態をマクロスコープにて検索したい。 5、ヒト口腔癌16例の転移巣における間質反応をフィブロネクチン、タイプI、III、IV、Vゴラゲン、ラミニン、ヘパラン酸プロテオグリカンなどの免疫染色を用いて検索し、癌特有の間質誘導能がある事を明かにした。
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[Publications] R.B.Chen,K.Suzuki T.Nomura,T.Nakajima: "Flow cytometric analysis of squamous cell carcinoma of the oral cavity in relation to lymph node metastasis." J.Oral Maxillofac,Surg.51. (1993)