1993 Fiscal Year Annual Research Report
生物発光検出酵素イムノアッセイによる生体成分の微量分析法の開発
Project/Area Number |
04454549
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
前田 昌子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (00053869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 秀俊 昭和大学, 薬学部, 講師 (70129807)
辻 章夫 昭和大学, 薬学部, 教授 (80053784)
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Keywords | イムノアッセイ / 生物発光検出法 / 酵素イムノアッセイ / ルシフェリン / ルシフェラーゼ / アセテートキナーゼ / ビオチン化アセテートキナーゼ / 微量分析法 |
Research Abstract |
生体内には多種多様の生理活性物質が超微量からある程度の量にわたってバランスよく存在し、健康状態を維持している。臨床化学分析においては種々の生体内生理活性物質を測定することにより、診断の助としている。なかでも微量または超微量の成分に関しては免疫反応を利用した化学発光イムノアッセイが最近開発され、繁用されている 著者らは化学発光法よりさらに高感度な生物発光検出法を用いれば、従来検出出来なかった微量成分が検出可能となり、さらに病態の解明に寄与出来る可能性があると考え本研究に着手した。一方、遺伝子工学の進歩に伴い、種々の酵素が再構成されるようになり、生物発光酵素のホタルのルシフェラーゼも入手可能となった。このホタルのルシフェラーゼを標識する生物発光酵素イムノアッセイも考えられるが、本酵素は酵素自身を修飾に用いると酵素活性を著しく損なう。そこで著者らはホタルのルシフェラーゼの発光反応を検出に用いる超高感度な生体成分のアッセイ系を確立する目的で以下の検討を行なった。すなわち、ホタルのルシフェラーゼの発光反応に必要なATP産生酵素と組み合わせることにより、ATP産生酵素の活性測定に利用する方法である。ATP産生酵素としてアセテートキナーゼ(AK)を用いて以下のアッセイ系を確立した。 1.生物発光検出によるAK活性測定法の確立:基質にアセチルリン酸およびADPを用い、生成するATPをルシフェリン・ルシフェラーゼで生物発光検出する方法を確立し、本法でAKは10^<-20>molまで測定可能となった。 2.AK標識酵素イムノアッセイ系の確立:高分子生体成分として甲状腺刺激ホルモン(TSH)、IgG、hCGなどについてのイムノアッセイ法を確立した。 3.本アッセイ系をユニバーサルの方法とするために、AKにビオチンを標識し、アビジン-ビオチン系を用いることにより、全ての測定系に利用出来るようにした。これらについて1993年3月カナダで開催された国際会議および臨床化学会で発表した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Masako Maeda,: "Flow injection determination of glucose,bile acid and ATP using immobilized enzyme reactor and chemiluminescent assay of NAD(P)H" J.Bioluminescence and Chemiluminescence,. 8. 241-246 (1993)
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[Publications] Masako Maeda,: "New chemiluminescent.assay of alkaline phosphatase using lucigenin and its application to enzyme immunoassay" Bioluminescence and Chemiluminescence Status Report,. 354-360 (1993)
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[Publications] Seiji Murakami,Masako Maeda: "Development of bioluminescent detection system using acetate kinase and firefly luciferase" Bioluminescence and Chemiluminescence Status Report,. 269-300 (1993)
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[Publications] Katsutoshi Ito,Masako Maeda: "Enzyme immunoassay of cholecystokinin in human plasma using immuno-affinity column extraction as pretreatment" Jpn J Clin.Chem.,. 22. 230-237 (1993)
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[Publications] H.Arakawa,M.Maeda: "Chemiluminescent enzvme immunoassay for alpha-fetoprotein using 5-bromo-4-chloro-3-indoxyl-beta-D-galactopyranoside" J.Bioluminescence and Chemiluminescence,. 8. 135-139 (1993)
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[Publications] 伊藤,克敏・前田,昌子: "ユウロピウムキレート標識ストレプトアビジンを用いるセクレチンの時間分解蛍光免疫測定法" 日本化学会誌、. 534-539 (1993)
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[Publications] A.Tsuji,M.Maeda,: "Frontiers of Photobiology" Elsevier Science Publishers B.V, 450 (1993)
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[Publications] A.Tsuji,M.Maeda,: "Diagonostics in the Year 2000" Van Nostrand Reinhold,New York, 530 (1993)