1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454587
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
跡見 順子 東京大学, 教養学部, 助教授 (90125972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八田 秀雄 東京大学, 教養学部, 助手 (60208535)
石井 直方 東京大学, 教養学部, 助教授 (20151326)
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Keywords | ストレスプロテイン / 筋線維組成 / αB-クリスタリン / ラット後肢懸垂法 / ストレッチ |
Research Abstract |
1.後肢懸垂による筋萎縮に伴う筋線維組成の変化とストレスプロテインの変化の対応性。 6週令のWistar系ラット〓匹を用いて後肢懸垂(HS)を行い、ヒラメ筋を採取し、その横断連続切片を作製し、Atyosin ATPase染色及び抗αB-クリスタリン抗体による免疫ケイ光抗体法により染色を行い、筋線維組成とストレスプロテインであるαB-クリスタリンの挙動について検討した。2週間のHS後、ヒラメ筋重量はC群に対し52%の減少を示した。HS群のヒラメ筋の筋線維は萎縮しかつType1が有意に減少した。対照静のヒラメ筋で抗αB-クリスタリン抗体への反応はType1で最も高く、次いでType2Aであり、Type2Bではほとんど反応しなかったが、この傾向はHS後もかわらず、筋細胞は萎縮してもType1ならば抗αB-クリスタリン抗体と反応した。 2.筋のストレッチに伴う筋線維組成とストレスプロテインの変化。 HSモデルを用いて、ラットの片脚をテープでストレッチした状態で1と同様2週間固定した後(ST群)懸垂し、筋線維組成とαB-クリスタリンの発現の関係を検討した。ST群ではHS群に比べ、Type1線維径、数ともに有意に高かった。それらの線維ではαB-クリスタリンの発現も高かった。 3.αB-クリスタリンの筋線維内局在の変化と筋線維組成 HS及びストレッチに伴うαB-クリスタリンの変化を筋の縦断切片で観察し筋線維組成との対応をみた。αB-クリスタリンは萎縮したヒラメ筋でもストレッチ肥大した筋線維でもともにType1線維のZ帯を含むI帯で強い染色がみられ、Type2線維では反応が弱かった。 以上の実験から、ストレスプロテインであるαB-クリスタリンは筋線維Type依存的であり、筋線維Typeの違いはある種のストレス差を示すものであると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Atomi,Y.,et al.: "Early Changes of αB-crystallin mRNA to mechanical tension and innervatin in rat skeletal muscle." Biochem.Biophys.Res.Commun.181. 1323-1330 (1991)
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[Publications] Atomi,Y.: "Decreased αB-Crystallin in Soleus Muscle Atrophy and Role of αB-Crystallin in Muscle." Med.Sport Sci.37. 171-192 (1992)
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[Publications] Atomi,Y.(Edited by Sato,Y.,J.Poortsman,I.Hashimoto,): "Integration of Medical and Sports Sciences." Karger,446 (1992)