1992 Fiscal Year Annual Research Report
無菌環境下での開放培養による植物資源の大量増殖に関する研究
Project/Area Number |
04455023
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
高山 眞策 東海大学, 開発工学部, 教授 (90236365)
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Keywords | 植物組織培養 / 開放培養 / 植物資源 / 大量増殖 |
Research Abstract |
平成4年度の研究は無菌解放培養の構築のための基本的特性の解析と,培養植物体の準備をおこなった。本年の検討は平成5年度に継続しているテーマが多いが,平成4年度は以下のように進展した。 1.開放培養に使用する無菌環境の評価と培養への利用技術に関する予備的検討 (1)無菌開放培養における微生物汚染,養水分の蒸発,空気の流動などの調査を行った。当初は,クリーンベンチを使用した無菌空間には,ハエ,ゴキブリなどの小動物の侵入による微生物汚染が発生することが多かったが,これらの侵入を防止することにより微生物汚染の発生は2〜4ヵ月間にわたってほとんどみられなかった。空気の流動による養水分の蒸発は培地の表面積と空気湿度,空気の風速に依存し,培地の組成は関係しなかった。 (2)無菌開放培養に使用する開放容器の形状と培地の液量・養水分の制御に関する予備的検討の結果,小型の解放容器では養水分の蒸発が顕著であり,培地の制御が困難であるため,大型の解放容器を使用し,蒸発した水分をを補給しながらポンプで循環する方式を検討した。 (3)植物種・組織器官等の差による開放培養における無菌維持に関する検討の準備段階として,ステビア,ズボイシア,クロズル,クロバナヒキオコシ,ベラドンナなどのシュート培養株を作成した。 2.開放培養における植物組織の分化発育に関する基礎的検討として,ステビアの解放培養における成育実験を開始した。結果は平成5年度前半となる予定。
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