1993 Fiscal Year Annual Research Report
共鳴核反応を用いた表面層水素原子の高分解能深さ分析
Project/Area Number |
04555001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 好正 東京大学, 物性研究所, 教授 (10080467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福谷 克之 東京大学, 物性研究所, 助手 (10228900)
藤本 光一郎 工業技術院, 地質調査所, 主任研究員
小林 紘一 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (70108637)
小牧 研一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012447)
寺倉 清之 東京大学, 物性研究所, 教授 (40028212)
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Keywords | タンデム加速器 / イオン源 / 単色性のよいビーム / 共鳴核反応 / 表面・界面水素 / 表面物性 / 岩石中の水 |
Research Abstract |
更新された新タンデム加速器の建設が予定通り進行し、現在イオン源、加速器本体、分析電磁石、ビームラインなどの設置が完了した。近く加速器のテスト運転を開始する。それに先立ちイオン源のテストを行った。N_2気体に小量混入することにより、NH^-の負イオンビームが本研究目的に必要な強度で、しかも安定に得られることを確認した。従来のイオン源ではNH_2^-を用いていたので、荷電変換後にNH^-で同様に単色性のよいビームが得られるかどうかが次の課題である。 共鳴核反応による表面・界面水素の検出をするための真空装置として、表面物性測定用は10Kまで冷却可能な試料ステージ、低速電子回折・オージェ電子分光測定装置、γ線検出用BGOシンチレーター、高性能原子状水素ビーム源、イオン銃などを同一面内に設置し、限られたマシンタイム内に信頼性の高い測定結果を得やすいものとした。排気システムは水素が速やかに排気できる構成にした。この真空装置と直列に、従来用いていた真空槽を利用して、岩石中の水の振舞いを調べるための真空装置を設けている。そしてここへの水分子の導入が後段で行っている表面物性の測定の障害にならなにような差動排気システムにしている。また停電対策なども十分考慮した。 現時点では加速器はメーカーから東京大学への引渡し前なので、上記の超高真空装置を加速器のビームラインに接続できない。そこで上記の装置を独立に稼動させて試料作成を開始している。また計測システムの整備、測定用計算機ソフトの開発も順調に進んでいる。 加速器の使用が近く可能になるので、本年度中に単色性が1keV以下の6.385MeVの^<15>Nイオンビームの作成が可能となる。従って本年度の研究実施計画はほぼ達成された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Fukutani: "High-resolution depth analysis hydrogen by a resonance nuclear reaction:a-Si/H/Si(001)" Surface Science. 283. 447-451 (1993)
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[Publications] M.Tsunoda: "The behavior of hydrogen on Ag-deposited H/Si(111)and H/W(001)using a resonance nuclear reaction" Proceedings of the 4th International Conference on Formation of Semiconductor Interface.
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[Publications] K.Fujimoto: "Hydrogen depth profiling using ^1H(^<15>N,αγ)^<12>C resonant nuclear reaction on water-treated olivine surfaces and characterization of hydrogen specie" Geochemical Journal. 27. 155-162 (1993)
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[Publications] K.Fujimoto: "Hydrogen depth profiling using ^1H(^<15>N,αγ)^<12>C resonant nuclear reaction on water-treated olivine surfaces and characterization of hydrogen specie" Geochemical Journal. 27. 155-162 (1993)"s"