1992 Fiscal Year Annual Research Report
固体撮像システムによる微粒子挙動の時空間解析装置の開発
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04555008
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
朝倉 利光 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70001188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 康浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80198928)
相津 佳永 室蘭工業大学, 助教授 (20212350)
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Keywords | 固体撮像システム / 微粒子 / 時空間解析 / 光散乱 / 粒径測定 / 屈折率測定 / レーザートラップ |
Research Abstract |
本年度は、レーザー光照明と散乱光検出光学系を設計し、本装置で最適となる組み合わせを実現した。本装置では微粒子からの散乱光強度をその空間分布形状を維持したまま検出するが、イメージインテシファイアを導入することにより従来の光学系に比較して2、3桁ものSN比の向上が確認された。これにより、当初数十〜百ミクロンオーダーの微粒子を計測対象としていたが、サブミクロンオーダーの微粒子の動的挙動検出が可能であると予測できる。 本研究での開発する装置の「微粒子挙動の時空間分解検出動作原理」の理論的根拠を与えるために、上記光学系と固体撮像システムを組み合わせた本装置の像検出過程モデルを提案し、その理論解析ならびにコンピュータシミュレーションを実行した。その結果、本装置の時空間分解能に制限を与える因子として、通常考られているフレームメモリの時空間分解能でなく、むしろイメージセンサのそれが支配的であることが判明した。また、イメージセンサとフレームメモリのサンプリング時間の差が、画像に現れる規則的なビートパターンとなり、それが検出する2次元画像に影響を及ぼして空間分解能を低下させることがわかった。これは、全半導体撮像システムでのみ現れる新たな現象で、それに対する理論的な根拠とその対策法が本研究の結果初めて与えられた。 微粒子の動的挙動に加えて、粒子の形状ならびに物性情報抽出の可能性を探る目的で微粒子による光散乱現象の理論解析を併せて進めたところ、散乱現象を幾何光学で記述出来る条件が実験結果とともに確定され、本装置で検出する画像に現れる干渉縞から非常に簡便に微粒子の粒径と屈折率を決定できることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yasuhiro Harada: "Determination of size and refractive index of single spherical particles on the basis of geometrical optics" Pure and Applied Optics. 1. 77-90 (1992)
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[Publications] Yasuhiro Harada: "Spatial and temporal analysis of solid-state imaging systems" Applied Optics. 31. 4758-4768 (1992)