1993 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレント放射光を用いた遠赤外時間分解分光による過渡的低周波振動モードの検出
Project/Area Number |
04555009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近藤 泰洋 東北大学, 工学部, 助教授 (20013534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 吉朗 東北大学, 工学部, 助手 (80133932)
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Keywords | コヒーレント放射光 / 放射光 / 遠赤外分光 / 時間分解分光 / マルチャンネル検出器 / 加速器 / アルカリハライド / 緩和励起子 |
Research Abstract |
昨年度製作した多チャンネル遠赤外検出器の性能評価を次のような方法で行った。 1.波数及び分解能 高圧水銀灯からの連続光を用いて波長領域と各チャンネルの分解能を決定した。その結果、27〜12波数の領域で、各チャンネルとも分解能20程度の性能があり、隣合うチャンネルの重なりも少ないことが明らかにされた。その後、回折格子を二枚取り付けられるように改良し、検出領域を6cm-1にまで広げた。 2.電子ライナックからのコヒーレント放射によるパルス特性。 東北大学原子核理学研究施設の300MeV電子ライナックからのコヒーレントパルス遠赤外光の測定を行い、12〜27cm-1の領域で検出できた。各チャンネル毎の明るさのバラつきも少なく、時間応答も1MHz迄追随できることが示された。この多チャンネル検出器を用いると、電子ライナックの時間的な広がりに対するモニターとして利用できることも明らかになった。 3.シンクロトロン放射光に対する応答 10チャンネルのロックイン増幅器を製作、連続光に対してもこの多チャンネル検出器が利用できるように改良した。UVSORにおけるシンクロトロン放射を利用して遠赤外領域におけるスペクトル測定の可能性を確かめたところ、シンクロトロン放射光でも充分な感度かつ数秒程度の時間応答で遠赤外領域の分光に利用できることも明らかになった。 4.低周波モードの検出 アルカリハライドに対する励起状態の低周波モード検出の実験を3月23日より東北大学原子核理学実験施設で行う。
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Research Products
(2 results)