1993 Fiscal Year Annual Research Report
有機結晶の微細加工技術を用いた波長変換用非線形光学微小素子の開発
Project/Area Number |
04555012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 良一 東京大学, 工学部, 教授 (40133102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 高志 東京大学, 工学部, 助手 (60205557)
深津 晋 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (60199164)
尾鍋 研太郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50204227)
白木 靖寛 東京大学, 生端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
工藤 徹一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90205097)
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Keywords | 非線形光学 / 光第2高調波発生 / 波長変換 / 有機結晶 / 光導波路素子 / 微細加工 / リソグラフィー / 水溶性無機レジスト |
Research Abstract |
前年度に引き続きECRイオンシャワー装置を用いた有機結晶の微細構造エッチング工程の最適化をおこない,素子作製に着手した。1.リソグラフィー工程の最適化 おもに有機非線形光学結晶MBANPとDANを加工対象物質としてリソグラフィー工程の最適化を図った。 (1)水溶性無機レジストHPAを用いたリソグラフィー:露光光源に改良を加えるとともに、レジスト塗布前の有機結晶の表面処理や現像条件の最適化をおこなった結果、再現性の良いHPA膜のパターニングが可能となった。 (2)エッチング:O_2-RIBE工程の最適化をおこない,線幅3μm以下,結晶厚2μm以上の異方性の良いエッチングが実現できることを確認した。 2.DMNP波長変換用導波路素子の作製 チェレンコフ放射型波長変換方式について理論解析をおこなったところ,有機非線形光学結晶DMNPを用いると変換効率が最も高くなることが判明した。そこで、DMNP導波路波長変換素子の作製を試みた。 (1)結晶成長:融液・溶液からの結晶成長をおこない,実用上十分なサイズの簿膜単結晶の育成に成功した。 (2)微細加工:HPAとO_2-RIBEを用いた微細加工法に改良を施してDMNPに適用し,長さ(〕 SY.gtoreq. 〔)1mm,幅〜4μm,厚さ〜1μm程度の単結晶導波路の作製に成功した。 (3)端面処理:半導体レーザ光の高効率結合を実現するために素子の入射端面の処理法について検討を加えた結果,基板の破断を利用することで良好な入射端面が確保できることがわかった。 現在、作製した導波路素子を用いて半導体レーザ光の波長変換の実験をおこなっている。
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