1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555020
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
志水 隆一 大阪大学, 工学部, 教授 (40029046)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津野 勝重 日本電子, 基礎研究室, 室長
生田 孝 大阪電気通信大学, 応用電子工学科, 教授 (20103343)
木村 吉秀 大阪大学, 工学部, 助手 (70221215)
高井 義造 大阪大学, 工学部, 助教授 (30236179)
|
Keywords | 能動型画像処理 / 超解像電子顕微鏡 / 無収差電子顕微鏡像 / 実時間画像処理 / 高圧変調スルーフォーカス / 無染色電顕観察 |
Research Abstract |
研究計画に従って予想以上の進展が実現できた。 (1)高圧変調型能動型電子顕微鏡の開発に成功した、即ちJEM200CXの高圧電源のfeed back回路部に、変動電圧を送り込むことにより、所定のdefocusingを高速で行えることを確認した。この成果は論文(1)に発表した。 (2)更に電子線の照射時間をコントロールすることにより能動型画像処理用荷重をかけることが可能になることに着目、functionized irradiation time control方式と名づけ、開発に成功した。この第1報は論文(2)に発表した。 (3)この新しい能動型画像処理電子顕微鏡法を用いて、金の微粒子の無収差高分解能観察に成功した。これは従来の観察に比べて分解能が飛躍的に向上したうえに、いわゆるゴーストイメージが全く消されて正確に原子の位置が同定できるという点で画期的な成果であった。(平成5年5月9日読売新聞および論文(3)) (4)現在この方式を生体試料の電子顕微鏡観察に応用中である。 すなわち、能動型画像処理により位相像と振幅像とを分離して別々にとり出すことができる。通常電子顕微鏡ではjust-focus位置では位相像が観察できないので、染色などの手法がとられていた。本方式によれば、無染色で位相像を観察することが可能であり、とくに医学、生物学の分野から大きな期待を寄せられている。
|
-
[Publications] 安藤俊行,谷口佳史,高井義造,木村吉秀,志水隆一: "Active Image Processing as Applied to High Resolution Electron Microscopy" J.Electron Microscopy. 43. 10-15 (1994)
-
[Publications] 安藤俊行,谷口佳史,高井義造,木村吉秀,志水隆一: "Development of Real-time Defocus Modulation Type Image Processing for Spherical-aberration-free TEM" Ultramicroscopy. 44(in press). (1994)
-
[Publications] 高井義造,谷口佳史,生田孝,志水隆一: "Spherical Aberration-free Observation of Profile Images of Au(011) Surface by Defocus-modulation Image Processing" Ultramicroscopy. 44(in press). (1994)
-
[Publications] 高井義造,谷口佳史,志水隆一: "Determination of Partially Coherent Parameters by Latlice Image Contrast in TEM" J.Electron Microscopy. 42. 7-13 (1993)
-
[Publications] 高井義造,大場紀子,安藤俊行,生田孝,志水隆一: "Spherical Aberration-free Imaging by Hollow-Cone Illumination Processed by the Focal-Depth Extension Method" Proc.13th International Conf.on Electron Microscopy. (in press). (1994)