1994 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いたトライボセンサの開発
Project/Area Number |
04555051
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長南 征二 東北大学, 工学部, 教授 (20005424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江 鐘偉 東北大学, 工学部, 助教授 (60225357)
森 和男 東北大学, 機械技術研究所, 課長
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
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Keywords | トライボセンサ / セラミック圧電センサ / 周波数解析 / ニューラルネットワーク学習 / 材質識別 / 二段識別方法 |
Research Abstract |
人間の手のもつ感覚には触覚があるが,触覚センサと呼ばれるものはすでに開発されロボットマニピュレータにも導入されている。しかしながら,従来の触覚センサは単に触れたときの圧力や対象物の形状を検知するのみである。人間の手はこれ以外に"なでて"対象物の硬さ,表面状態,材質などを知る触覚機能も有している。 本研究ではセラミク圧電素子を触覚センサとして使用,対象物表面をなでることによって発生する機械的なトランボロジー情報を電気的に測定した対象物の材質を同定するニューラルネットワークを用いたトライボセンサシステムを開発した。 本トライボセンサシステムとしては試料表面の状態を測定する触覚センサ,センサ出力を記憶するデジタルストレージオシロスコープ,オシロスコープよりGP-IB経由で送られるデータの処理をを行うコンピュータより構成されている。センサを手で把持しできるだけ一定の速度と力で,種々の材質の表面をなで,発生する機械的トランボロジー現象を電気的に測定し,得られたデータは量子化ビット数8ビット,4000点のデジタル信号としてGP-IBを経由でパーソナルコンピュータに送られ、ニューラルネットワークを用いて信号処理を行う。さらにニューラルネットワーク認識システムへの入力データとして,本研究で提案した新しい分類法により求められた「パルス総数・最大振幅・交差パルス数」を適用した。本方法を用いることで6種類の材質の合計120個の試料に対して約85%以上の識別率を得ることができ,さらに二段篩選別法により識別率は95%以上と向上させることができた。
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[Publications] 江鐘偉,長南征二,土屋敏弘: "PVDF圧電フィルムセンサ・アクチュエータの非線形動作特性" 日本AEM学会論文集. 2. 18-22 (1994)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二,山本崇,布田良明: "非線形電圧アクチュエータの線形駆動" 日本機械学会論文集. 60. 4195-4202 (1994)
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[Publications] 長南征二,江鐘偉,井林純,佐藤正行: "柔らかい力覚センサの開発(第1報センサの構造と基本特性)" 日本機械学会論文集. 60. 4203-4210 (1994)
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[Publications] 長南征二,江鐘偉,森和男,宗片陽: "ニューラルネットワークを用いたトライボセンサの開発" 日本機械学会東北支部第29期総会講演会講演論文集. 109-111 (1994)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二,菅洋輔,松本耕治: "PVDF圧電フィルムを用いた感触センサの開発" 機械力学・計測制御講演会論文集. B. 419-422 (1994)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二,棚橋善克,菅洋輔: "早期前立腺癌診断用触診プローブの開発(生態の硬さの計測と触覚感覚)" 日本機械学会第72期通常総会講演会. (1995)