1992 Fiscal Year Annual Research Report
LFB超音波顕微鏡による材料評価法を応用した光用MgO:LiNbO_3単結晶の開発
Project/Area Number |
04555063
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
櫛引 淳一 東北大学, 工学部, 助教授 (50108578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐橋 家隆 (株)山寿セラミックス, 晶研事業部, 開発部長
山中 一司 工業技術院機械技術研究所, 基礎機械部, 主任研究官
三野宮 利男 東北大学, 工学部, 教務職員 (40222418)
中鉢 憲賢 東北大学, 工学部, 教授 (20006224)
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Keywords | 直線集束ビーム超音波顕微鏡 / V(Z)曲線解析法 / 定量計測法 / 漏洩弾性表面波 / 電子デバイス材料 / オプトエレクトロニクス材料 / MgO:LiNbO_3 / 単結晶評価技術 |
Research Abstract |
本研究では、本代表研究者らが発明・開発した直線集束ビーム(LFB)超音波顕微鏡システムをオプトエレクトロニクス用材料として注目されているMgO:LiNbO_3単結晶の科学的・産業的課題に適用し、所望の光学的特性を有する結晶成長条件の探求を目指すものである。 平成4年度の研究成果を要約すると以下の通りである。 1.LFB超音波顕微鏡システムの高信頼性化: 長時間にわたって高精度測定を可能にするため、除振装置と測定環境安定化防風恒温装置を導入し、速度測定において0.01%の測定分解能を実現した。 2.LiNbO_3に対するMgO不純物の音響的寄与の解明: (1)本代表研究者らが実験により以前に定めたコングルエント組成比のLiNbO_3原料に対して、光損傷に対して有用な不純物MgOのドープ量を0〜13mol%まで添加して、6本のMgO:LiNbO_3単結晶を育成した。 (2)各結晶から切り出されたX,Y,Zの基本面試料に対して漏洩弾性表面波(LSAW)速度の伝搬方向依存性と密度を測定した。MgO濃度の増加にともない、速度はすべての結晶面ですべての伝搬方向に対して単調に増大すること、密度は単調に減少することなど、化学組成と弾性的特性の関係を初めて明らかにした。 3.LSAW速度と諸物理・化学特性との対応関係: 不純物MgOが0と5mol%の市販の光用LiNbO_3基板を用いて、化学組成比、キューリ温度、密度、屈折率、格子定数の精密測定値とLSAW速度の測定値とを比較検討した結果、本超音波法が化学的・物理的特性の従来の測定法よりはるかに高い感度・分解能をもつことを明らかにした。 4.NeVイオン注入装置を使用し、市販のZ-cut MgO(5mol%):LiNbO_3基板にZn、Tiのイオンを注入技術の開発を行い、その実験条件を見いだした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Kushibiki: "Elastic properties of 5-mol% MgO doped LiNbO_3 crystals measured by line-focus-beam acoustic microscopy" Appl.Phys.Lett.61. 2164-2166 (1992)
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[Publications] J.Kushibiki: "A calibration of the LFB acoustic microscope system using isotropic standard specimens" 1992 IEEE Ultrasonics Symp.Proc.(1992)
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[Publications] T.Kobayashi: "Improvement of measurement accuracy of line-focus-beam acoustic microscope system" 1992 IEEE Ultrasonics Symp.Proc.(1992)