1994 Fiscal Year Annual Research Report
極微細溝への酸化膜の選択成長法の開発とギガビットメモリ配線への応用
Project/Area Number |
04555071
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
広瀬 全孝 広島大学, 工学部, 教授 (10034406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 秀夫 三菱電気(株), 三菱LSI研究所, グループマネージャー
林 俊雄 日本真空技術(株), Eプロジェクト, プロジェクトリーダー
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Keywords | プラズマCVD / シリコン酸化膜 / 全反射赤外吸収分光 / その場観察 |
Research Abstract |
SiH_4+O_2混合ガスのグロー放電分解によるシリコン酸化膜の形成において、膜成長表面での熱的反応及びイオン誘起反応の進行を抑制することによって、表面流動性の非常に高い膜推積が実現される(高流動性プラズマCVD)。その結果、サブミクロン以下の極微細孔や溝内にシリコン酸化膜を埋め込み、完全に表面平坦化可能であることを見出してきた。本年度は、フーリエ変換全反射赤外吸収分光法(FT-IR-ATR)を用いてシリコン酸化膜の高流動性プラズマCVDをその場分析することで、その表面反応機構の解明を試みた。具体的には、超高真空装置内の基板電極上に基板としてATR用Geプリズム結晶を設置し、低温(-95℃)に冷却する。このGeプリズム上に、SiO_X:H膜をSiH_4+O_2混合ガスのグロー放電分解により推積させ、この表面反応過程をリアルタイム観察した。推積温度-95℃では、Si-OH,H_2O,SiH_X,Si-O-Si結合の吸収が、初期の吸収スペクトル形状をほぼ一定に保ったまま、推積時間と共に増大する。この結果から、低温基板上では、(-SiH_2-O-)_nをOHやSiH_3で終端したポリシロキセン及びシラノール系の膜形成前駆体が合成されると共に、表面重合反応で生ずるH_2O分子は膜中に一部残留しながら膜推積が進行すると考えられる。推積後に試料を室温に戻すと、OH結合及びH_2O分子による吸収はほとんど見えなくなり、SiH_X結合による吸収も大幅に減少する。これに対してSi-O-Si結合による吸収は著しく増加する。これは、推積後室温の温度上昇によって、準安定状態のSiO_X:Hマトリックス内でSi-H+Si-OH→Si-O-Si+H_2↑などの反応が進行して、結合水素及び水分子の脱離とSi-O-Si結合の形成が生ずることを示している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Miyazaki: "Real Time Monitoring of Surface Reactions during Plasma Enhanced CVD of Silicon" Extended Abstracts of the 1994 Intern.Conf.on Solid State Devices and Materials. 724-726 (1994)
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[Publications] 広瀬全孝: "高流動性プラズマCVDによる薄膜形成" 応用物理. 63. 1118-1122 (1994)
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[Publications] S.Miyazaki: "Real Time Monitoring of Surface Reactions during Plasma Enhanced CVD of Silicon" Japanese Journal of Applied Physics. 34(to be published). (1995)