1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555080
|
Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin Tsukuba Junior College |
Principal Investigator |
菊地 義信 東京家政学院筑波短期大学, 情報処理科, 助教授 (20091944)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 英男 (株)小野測器, 音響技術研究所, 所長
海老原 敏 国立がんセンター東病院, 副院長
|
Keywords | 喉頭癌 / スクリーニング / DSP / 音響分析 / 変動指数 / ジッター / シマー / 規格化雑音 |
Research Abstract |
この研究には、1)音声信号を分析する装置の開発と、2)電話音声の音響学的な分析結果の検討という2つの流れがある。 前者の装置の開発については、プリント基板が完成し回路の動作試験を行っているところである。ディジタル回路とアナログ回路を分離するために2枚のプリント基板で構成した。この装置には最新の浮動小数点型のディジタル信号処理用のIC(DSP)を採用した。更に、その高速処理能力を最大限に利用するために、メモリにも高速の素子を採用した。音声信号の入出力は48kHz16ビットのAD/DA変換素子で行う。約10秒の音声信号が入力できる。電話回線との接続のためのバッファアンプは開発中である。分析装置はパーソナルコンピュータ(PC)と接続して使用する。PCは制御装置として、また、ファイリングシステムとして機能する。PC側のソフトウェア開発も進んでいる。 後者の電話音声の音響分析法については、成人女性の正常音声を用いて検討している。電話の受話器に簡単な電子回路を付加して電話音声を収録・分析し、電話回線を通さない直接音声の分析結果と比較している。音声サンプル数は、10人約50サンプルである。電話回線では3.5kHz以上が帯域制限を受けてカットされるが、我々が使用する1〜4kHzでの雑音の特微量に対しては影響しないことが分かった。これに対し、低周波数成分がカットされることにより振幅に関する変動量は増大した。これら2つの特微量の変化については予期した通りである。逆に、周期に関する変動量は減少した。この結果については検討中である。 上述したように、今年度は、ハードウェアの開発と、電話音声と直接音声の分析結果の比較、が研究の中心であった。特に、装置の開発に注力し、プロトタイプの製作を完了できた。
|