1992 Fiscal Year Annual Research Report
開口端侵入磁界を補償する非干渉能動コイル系の開発と大型円筒磁気シールドへの応用
Project/Area Number |
04555094
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹田 一郎 九州大学, 工学部, 助教授 (20117120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 浩 熊本工業大学, 講師 (50225819)
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Keywords | 磁気シールド / アクティブシールド / 3軸非干渉コイル系 / 漏洩磁界補償 / 開口端補償 |
Research Abstract |
片端開口パーマロイ円筒(直径68cm,長さ180cm,肉厚1.6mm,重量約60kg)をベースとしてその上にアモルファス薄帯(Metglas2705M,厚さ約22μm,幅50mm)を8層らせん状に巻き付け,その上にミアンダ形コイルによってシェイキングの為のコイルを設置し,更にその上から8層同アモルファス薄帯を巻き付け磁気シールドを製作した。アモルファス薄帯重量は約12.5kgであった(実施計画1)。円筒半径方向からの低周波外乱磁界(H=10000nT)に対し,周波数200Hz,電流2.1Aのシェイキング条件で,外乱磁界周波数0.1Hz〜10Hzの範囲でシールド比250以上を得た。ちなみにこれは,シェイキング電流をoffにした時のパーマロイ円筒のみのシールド比60に比べ約4倍であった。 開口端漏れ磁界補償は,基礎として,まず8の字コイル1個(直径70cm,30ターン)の場合につき種々検討を行った(実施計画2)。開口端からの地磁気(水平,鉛直成分ともほぼ30000nT)の漏洩は,水平,鉛直2成分につき中心軸上で3軸磁束計で測定した。地磁気中で消磁した後,中心軸中央部での残留磁界成分は水平,鉛直両成分とも20nT以下であった。一方,両成分とも開口端に60cm(直径に対する比88%)以内に接近すると,漏洩が急激に増大することが分かった。補償コイルを水平及び鉛直成分に対し配置し,補償電流を67mA流すことにより残留磁界成分が20nT以下の有効シールド領域が開口側に最大30cm拡大し, 本法の効果と実用上の有用性を明らかにすることができた。 変動磁界に対する補償及び一体化したシステムについては,現在製作改良中である(実施計画3,4)。
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Research Products
(1 results)