1994 Fiscal Year Annual Research Report
構造非線型応答問題の感度解析及び再解析手法の開発に関する研究
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04555100
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
矢尾 哲也 広島大学, 工学部, 教授 (20029284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤久保 昌彦 広島大学, 工学部, 助教授 (30156848)
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Keywords | 感度解析 / 再解析 / テイラー級数展開法 / 材料非線形 / 幾何学的非線形 / 座屈強度 / 降伏強度 / 構造最適設計 |
Research Abstract |
昨年度までの研究成果を踏まえ、本年度は主として、非線形構造応答の感度解析および再解析のための計算コードを最適設計コードの組み込み、非線形挙動を考慮した船体構造および海洋構造物の最適設計コードを作成し、試解析を実施した。 具体的には、まず、船体上甲板を対象とし、後座屈挙動を考慮した防撓板としての最小重量設計を試みた。制約条件としては、 (1)防撓材のたわみがパネル板厚の10%を越えないこと、 (2)パネルのたわみがパネル板厚を越えないこと、 (3)局部座屈応力が全体座屈応力を越えないこと、 (4)防撓材に捩り座屈が発生しないこと、および (5)防撓材板厚がパネル板厚以上で、それぞれ限界板厚以上であること の条件を課し、防撓板断面積を目的関数とした。最適設計計算の結果によると、最小重量を与える防撓材本数が存在すること、パネルの座屈を許容する設計では、重量軽減効果は軟鋼よりも高張力鋼の方が大きいことなどが明らかになった。 また、トラス構造の海洋構造物を対象とし、弾塑性挙動を考慮した最小重量設計を試みた。最適設計に際しては、変位や応力などに制約条件を課した。最適設計計算の結果によると、 (1)弾性最適設計と弾塑性最適設計を比較すると、後者の方がより低い最小重量を与える。 (2)弾性最適設計では、応力に関する制約条件が支配的となる。一方、弾塑性最適設計では、変位に関する制約条件が支配的となる。 (3)本研究で得られた弾塑性最適設計解は、他の文献にある計算結果とよい一致を示した。
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[Publications] 矢尾哲也、藤久保昌彦、谷口浩一、柳原大輔: "幾何学的非線形構造応答の感度解析および再解析" 西部造船会会報. 88. 157-167 (1994)
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[Publications] Masahiko Fujikubo,Tetsuya Yao,Dalsuke Yanagihara,Balu Varghese: "Optimal Design of Stiffened Panel Cousidering Post-buckling Behavior" Proc.Int.Conf.for New Ship Technology into 21st Contury,Shanghai,China. 291-298 (1994)