1993 Fiscal Year Annual Research Report
高強度コンクリートを用いた鋼桁継手部の機能性に関する研究
Project/Area Number |
04555109
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福本 〓士 大阪大学, 工学部, 教授 (10023045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 恭弘 神戸大学, 工学部, 助教授 (40194196)
松井 繁之 大阪大学, 工学部, 教授 (70029271)
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Keywords | 鋼・コンクリート複合構造 / 高強度コンクリート / 接合部 / 継手部 / エンドプレート / 機能性 / 力学性状 / 強度評価 |
Research Abstract |
本研究では、複合構造の概念を導入し、鋼桁継手部に強度の高いコンクリートを用いたRC接合部を設ける構造形式を採用した場合の機能性を確認するとともに、その強度特性を明かにすることを目的としている。 前年度の実験の結果より、エンドプレートを用いた接合部における材料境界面での局部変形が構造の全体挙動に及ぼす影響を無視できないことが分かった。そのため、本年度はエンドプレート式接合部の局部変形を極力抑える接合構造とした供試体を作成し載荷実験を行った。その結果、エンドプレートにおける局部変形を抑え、接合部での見かけの剛性をかなり改善することが可能であることが分かった。 一般に強度の高いコンクリートは破壊が脆性的であり、その挙動が引張クラックに支配されることが予想される。本研究では、コンクリートのひび割れ発生後の接合部挙動を解析的に追跡するため、ひび割れを考慮したコンクリート材料の構成則モデルの開発を行ってきた。特に、実際の接合部では繰り返し荷重作用を受け、そのために一旦発生したひび割れが閉口することや、さらに複数発生することが予想される。そこで、その様な場合にも適用可能なコンクリート材料の構成則モデルを作成した。 そして、作成したコンクリート材料の構成則を有限要素解析プログラムに組み込み、実験を行った供試体を対象にして応力解析を行った。それらの結果をもとに、通常肉眼では確認できない接合部の変形や荷重伝達機構などについて検討を行った。 今後は得られた知見をもとに、エンドプレート方式で接合された継手部のモデル化や設計法について研究を展開する予定である。
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[Publications] 佐藤徹: "鋼桁・コンクリート接合部の局部変形が全体挙動におよぼす影響" 平成5年度土木学会関西支部年次学術講演概要. I-91-1-I-91-2 (1993)
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[Publications] 一色和也: "RC構造による合成桁継手の機能性について" 土木学会第48回年次学術講演会講演概要集. I. 72-73 (1993)
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[Publications] Ohtani,Yasuhiro: "Performance of Connection in Continuous System of Simple Composite Girders" Proc.of 4-ICCS Conf.,Steel-Concrete Composite Structures. (1994)
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[Publications] Dunai,Laszlo: "Experimental Study of Steel-to-Concrete End-plate Connections" Proc.of 4-ICCS Conf.,Steel-Concrete Composite Structures. (1994)
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[Publications] Dunai,Laszlo: "Cyclic Behaviour of Steel-to-Concrete End-plate Connections" Proc.of STESSA Workshop. (1994)
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[Publications] 三原康一: "端板付鋼・コンクリート接合部の繰り返し挙動に関する実験的研究" 平成6年度土木学会関西支部年次学術講演概要. (1994)