1992 Fiscal Year Annual Research Report
磁石と磁気抵抗素子を利用した深度別沈下計の開発研究
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04555122
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
谷口 敬一郎 関西大学, 工学部, 教授 (10067449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 宏一 (株)機動技研, 代表取締役社長
長谷 紀雄 (株)機動技研, 研究部, 取締役研究部長
楠見 晴重 関西大学, 工学部, 助教授 (70158880)
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Keywords | 磁気抵抗素子 / 磁石 / 深度別沈下計 / 層別沈下計 / 沖積層 / 洪積層 |
Research Abstract |
本年度においては、主に磁気式深度別沈下計、およびその先端部で沈下素子を感知するプローブの製作を行った。この研究は以前までは手作りの試作器を使用していた。本年度は特にこの沈下計を完成品化するために、まずいくつかの試作器を作製して、磁気センサーの配置と磁石に対する反応特性、磁気センサーと磁石との距離と反応特性について室内実験を行った。これらの実験を通して、より完成度の高い沈下計を開発するために、沈下計の制御部と計測部の改良を行うとともに、沈下素子である磁石をより高い精度で検知するために、複数の磁気センサーを利用してプローブを作製した。また測定値をパソコンのフロッピーディスクに集録することを試みた。沈下素子をボーリング孔内から保縞管を打ち抜いて地層内に打設する時、以前はくさび状のピストンを利用して垂直動を水平動に変換して打ち込んでいたが、ピストンとベアリングとの摩耗が激しいためにこの部分の材質を変更した。さらに(株)機動技研で開発された全く新しい手法を用いた打込み装置を購入して、この適用性について検討を行った。この結果、この新しい打込み装置は、直接油圧によって沈下素子を打ち込む構造となっており、かなり軽量化され作業能率はよいが、深度が大きくなると若干問題があるために、現在その改良中である。沈下素子である磁石の形状についても種々の試作を行った結果、磁石先端部を凹型のわん状とすることが有利な点が多かったが、この点に関しては今後さらに実地試験を行い検討する必要がある。本年度には神戸市六甲アイランド内の3地点に深度約130mの観測孔を設け、各孔には約20点に沈下素子を設置して沈下観測を開始した。今後はこれらの観測孔の計測を継続して行くことにより、本沈下計の有効性について検討を行うとともに、沈下素子である磁石の最適な材質について検討を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 谷口 敬一郎他2名: "大阪湾人工島の沈下特性について" 技苑(関西大学工業技術研究所報). 70. 34-37 (1992)
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[Publications] K.Taniguchi他3名: "Land Settlement Surveying System" Proceedings of 9th International Conference on Trenchless Construction(Washigton.D.C.). 9. 1-13 (1992)
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[Publications] 谷口 敬一郎他1名: "改良型磁気沈下計の開発について" エコ・テクノロジー研究報告書(関西大学工業技術研究所). (1993)
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[Publications] 谷口 敬一郎他3名: "磁気式層別沈下計による人工島の層別沈下計測に関する研究" 土木学会関西支部年次学術講演集. (1993)
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[Publications] 谷口 敬一郎他3名: "磁気式深度別沈下計による若令埋立地の沈下計測" 第28回土質工学研究発表会講演集. (1993)