1992 Fiscal Year Annual Research Report
水中ウイルス制御技術のためのバクテリオファージを用いた新指標の開発
Project/Area Number |
04555135
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大垣 眞一郎 東京大学, 工学部, 教授 (20005549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神子 直之 東京大学, 工学部, 助手
鈴木 穣 東京大学, 工学部(現在建設省土木研究所), 助手 (20231376)
古米 弘明 茨城大学, 工学部, 助教授 (40173546)
山本 和夫 東京大学, 工学部, 助教授 (60143393)
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Keywords | ウイルス / 水質環境 / バクテリオファージ / 下水処理 / 浄化槽 / 消毒 |
Research Abstract |
病原ウイルスを制御するための技術を開発するためには、病原ウイルスの定量・評価指標が必要であるが、病原ウイルスの検出には多くの手間と時間を要し、指標としての使用に限界がある。このため、ヒトを宿主とする病原ウイルスの代わりに、バクテリオファージ(細菌ウイルス)がウイルスの指標として有望である。 本年度は、バクテリオファージを水中病原ウイルスの指標に適用することを目的として、指標の定量性を検討するとともに、自然水系及び生物学的処理におけるバクテリオファージの挙動を調べた。 (1)浄化槽(嫌気-好気法)における野生のバクテリオファージの定量化を行ない、また、その消長を液相部分と固相部分に分けて明らかとした。汚泥中のバクテリオファージの評価が重要であることが明らかとなった。 (2)新しい処理方法として使用されはじめている膜処理法について、バクテリオファージの除去特性を実験的に調査検討し、MF膜におけるケーキ層の形成と伴う除去特性の変化を明らかにした。 (3)越流水(合流式下水道)に含まれるバクテリオファージを調べその環境への負荷の程度を評価を試みた。
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[Publications] 関谷 毅史: "大腸菌ファージQβを用いたオゾンのウイルス不活化に関する研究" 水道協会雑誌. 62. 21-27 (1993)
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[Publications] 浦瀬 太郎: "水処理用分離膜の細孔径分布の測定とウイルス阻止率" 第27回日本水環境学会年会講演集. (1993)
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[Publications] 高橋 克夫: "中空糸膜による細菌およびファージの除去特性について" 第27回日本水環境学会年会講演集. (1993)