1992 Fiscal Year Annual Research Report
円周軌道切削によるディスクカッタの性能試験法に関する研究
Project/Area Number |
04555145
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 一彦 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (30002009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 宏治 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (90212109)
板倉 賢一 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (20168298)
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Keywords | トンネル掘進機 / ディスクカッタ / 性能試験 / 切削抵抗 |
Research Abstract |
1.試験装置の改装と計測システムの改良 ゲージカッタの切削実験もできるように実験装置の一部を改装した。改装にあたっては、工具動力計とディスクカッタの間にディスク傾斜角を30°まで5°刻みで6段階設定できるように、鋼製の冶具を設計・製作した。またディスクカッタは最大傾斜角が30°の場合の切削も可能なように、刃先角が70°、直径が170mmのサドル型を使用した。これにより、0°から30°までの傾斜角をもったゲージカッタの切削実験が可能となった。また工具動力計は推力、回転力、横方向力のほかに、推力軸まわりのモーメントを検出しうるようにブリッジ回路を増やし、分離・検出性能について検定を行った。さらに計測データを記録し、解析・表示するためにパーソナルコンピュータを導入し、計測システムを改良した。これにより実験終了と同時に解析結果を得ることができるようになった。 2.岩石切削実験 改装した実験装置と新しい計測システムを用いて、ゲージカッタによる円周軌道切削実験を行った。用いた岩石は中国産福建花崗岩である。実験では切削軌道間隔は30mmに保った。制御度数はディスク傾斜角と推力である。一連の実験の結果、推力と回転力については非常に簡潔な切削抵抗の実験式を得た。これによれば、ノーマルカッタの場合と同様に、推力は圧入深さの平方根に比例し、回転力は圧入深さに比例する。このときそれぞれの比例定数はディスク傾斜角によって影響を受け、ディスク傾斜角は刃先半角をディスク傾斜角相当分だけ増加させる。こうしてゲージカッタの場合の切削抵抗はディスク傾斜角の増加とともに急増するという結果を得た。これは現在までの内外の研究報告にはみられない新しい実験結果である。
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Research Products
(2 results)