大規模地下空洞周辺の流体流動に関するウエルテストトモグラフィー技術の開発

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 04555148
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 小島 圭二 東京大学, 工学部, 教授 (00011099)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 徳永 朋祥 東京大学, 工学部, 助手 (70237072) ; 増本 清 東京大学, 工学部, 助手 (00238916) ; 登坂 博行 東京大学, 工学部, 助教授 (90188748)
• Keywords: パルステスト / エアパルス / 逆解析 / ウエルテスト / トモグラフィー / 地下空洞

Research Abstract

本年度は、主に次の3点に関し研究を行った。
1.マルチゲージ受信システムの改良
マルチゲージ受信システムは半径が7cm程度の岩盤孔内に設置するため、地上からの各種配線数をなるべく少なくする必要がある。このため、受信部の水晶発振型圧力計の上部にマイクロコンピュータを取付け、地上からの配線数の減少、地上での情報の取得の効率化を図った。
2.室内基礎実験
不均質砂岩による二次元岩盤模型を作成し、4点型エアパルステストに関する実験を行った。岩盤を透過する空気パルスの減衰特性はその周期と岩盤の浸透性に左右されると考えられるため、今年度は、特に、入力されるパルス周期と逆解析特性の関係を調べることを目的として複合パルス(異なる周期のパルスを含むもの)に関する情報計測を行った。
3.逆解析技術に関する研究
種々のパルス形態を使った実験データの逆解析を行い、逆解析性(収斂速度)の比較を試みた。規則的なパルスと複合的パルスを与えた場合は、収斂計算上、大きな差異はみられなかったが、得られた浸透率分布はどちらも同様の形態を示した。逆解析結果は、今後、実験供試体の部分改変や切りとり小片の浸透率測定などにより検証して行く予定である。

Research Products

• [Publications] Tosaka,H: "Hydropulse Tomography for Identifying 3-D Permeability Distribution" Proc.Int.High Level Radioactive Waste Management Conference. (1993)
• [Publications] 登坂博行: "自動ヒストリーマッチングによる貯留層キャラクタリゼーション" 石油技術協会誌. 58-6. 494-501 (1993)