1993 Fiscal Year Annual Research Report
三次元アトムプローブFIMの試作とそれによる金属材料中の原子分布の三次元的解析
Project/Area Number |
04555154
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宝野 和博 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60229151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 利夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
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Keywords | アトムプローブ / 電界イオン顕微鏡 / ナノ構造 |
Research Abstract |
本研究では金属材料の全構成元素を実空間上で原子レベルの空間分解能をもって三次元マップとして表示し、かつその任意の超微細領域の定量分析を行なうことのできるユニークな分析装置である三次元アトムプローブFIMを試作することを目的としている。本装置には同時に高い質量分解能で通常のアトムプローブ分析を行えるように、リフレクトロンタイプの飛行時間型アトムプローブを併設し、これら2種類の分析モードを任意に選択して使用できるような複合型アトムプローブとして設計されている。このような従来にない全く新しい材料解析装置を完成後、ただちに種々の金属材料の極微細領域分析に応用し、従来の手法では明らかにされえなかった超微小領域における組成差に依存すると考えられる金属学上の諸問題に適応することにより三次元アトムプローブ分析法を確立することが最終目的である。位置敏感型アトムプローブのエレクトロニクスには飛行時間型アトムプローブと共用出来る部分が多くあるので、先ず全システムの基本系となる飛行時間型アトムプローブを作成し、それに位置敏感型検出器を取付けるのが順当であると考え、これまで飛行時間型アトムプローブ部の開発に重点をおいて装置開発を進めてきた。本年度は装置のハードウェアー、エレクトロニクスを全て完成させ、引き続きソフトの開発を行っており、現在までにリフレクトロン型アトムプローブ部分を完成させ、その性能評価を行った。質量分解能と原子の収率はいずれもこれまで我々が稼働させてきたポッシェンリーダー型のアトムプローブをしのぐ性能を示しており、極めて高性能な飛行時間型アトムプローブとして稼働し始めた。現在位置敏感型検出器のテストならびにソフト開発を行っているところで、94年度の完成に向けて順調に研究計画は進んでいる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Hono et al.: "Atom probe compositional analysis of Co-Cr sputtered magnetic thin films" Appl.Phys.Lett.62. 2504-2506 (1993)
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[Publications] K.Hono et al.: "APFIM studies of nanostructured magnetic materials" Ann.Chim.Fr.18. 311-318 (1993)
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[Publications] 宝野和博: "アトムプローブによる磁性材料のナノ組織の研究" 日本応用磁気学会誌. 18. 15-24 (1994)
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[Publications] K.Hono et al.: "Pre-precipitate clustering in an aged Al-Cu-Mg-Ag alloy" Scripta Metall.Mater.30. 695-700 (1994)
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[Publications] S.S.Babu et al.: "APFIM study of the partitioning of substitutional elements during tempering of a low alloy steel martensite" Metall.Materials Trans.25A(印刷中). (1994)
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[Publications] 宝野和博: "アトムプローブによる金属材料のナノスケール分析" 日本金属学会報. 31. 900-909 (1992)