1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555179
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 光昭 九州工業大学, 工学部, 教授 (90039107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 一政 九州工業大学, 工学部, 助教授 (50039145)
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Keywords | 磁気探傷試験 / 磁気双極子モデル / 漏洩磁束密度 / コンボルーション法 / 超音波探傷試験 / 端部エコー法 / 表面波法 / クリーピング波法 |
Research Abstract |
放電加工により作製した矩形状、円弧状、直角三角形状及び二等辺三角形状の断面を有する鋼の試験片に対して磁気探傷試験を行った。まず、磁気双極子モデルを用いて漏洩磁束密度の計算を行った。次に、試験体中に存在する欠陥形状は、ホール素子及び双極子モデルによって波形変換されて探傷波形として出力されるものと考えられる。この系を線形システムと考え、コンボルーション法を用いて伝達関数を求めた。これを用いると、未知の欠陥形状はその探傷波形のフーリエ変換により推定することができる。欠陥高さの補正を行わない場合には実際の断面形状と少し異なる結果が得られたが、欠陥高さの補正を行うことによりほとんど断面形状と同じ結果が得られた。実際の探傷に際しては、ホール素子の大きさも影響を及ぼすが、小さいものを用いた方が精度よく断面形状を推定できた。又、欠陥の長さも測定値に影響する。これを少なくするためには、ホール素子をシールドすればよい。このため、パーマロイの薄板を用いて種々の寸法の治具を作製し、シールドの効果を検討した。その結果、5〜8mm程度の寸法のものを用いてシールドすることにより精度よく欠陥形状を推定できることが明らかになった。 超音波探傷試験においては、端部エコー法、表面波法、クリーピング波法及びモード変換法を適用したところ、それぞれ特長を有しており、表面近くの欠陥の位置を推定するためには端部エコー法を用いるのがよいことが明らかになった。また、欠陥の深さ位置が比較的浅い場合には、クリーピング波法を用いるとエコー高さから欠陥の高さ方向の寸法評価が可能である。さらに、欠陥の高さが3mm以上になると、モード変換法も適用可能となることが明らかになった。
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