1992 Fiscal Year Annual Research Report
含フッ素キノロンカルボン酸素抗菌剤のドラッグデザインと生物活性試験
Project/Area Number |
04555204
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇根山 健治 岡山大学, 工学部, 教授 (00033150)
|
Keywords | トリフルオロメチル / フッ素化合物 / トリフルオロアセトイミドイル |
Research Abstract |
1.塩化トリフルオロアセトイミドイル(1)の合成 含フッ素複素環合成の鍵化合物としての塩化トリフルオロアセトイミドイル(1)の新規合成法を確立した。従来法である5塩化リンを用いる方法では収率が10〜30%と悪く、塩化水素及びオキシ塩化リンが副生する問題点があった。今回確立した方法は、収率が80〜90%と高く、後処理が容易であることから、研究目的である含フッ素キノロンカルボン酸類の合成に供する出発原料の供給が容易となった。本合成法はトリフルオロ酢酸以外の一般のペルフルオロアルカン酸にも応用できた。同様に、四塩化炭素を四臭化炭素に代えることで、相当する臭化物も合成できた。また、1の金属化に必要なヨウ代物も、1をアセトン中、ヨウ化ナトリウムと室温下、24時間反応させることで、定量的に合成できる方法を確立した。 2.イミドイルのメタル化 1と親電子剤を反応させ、新しく炭素-炭素研究を作ると、キノロンカルボン酸合成に有用である。そこて、1をメタル化するため、1のヨウ素体(2)を、ブチルリチウム、金属亜鉛、金属ナマリ、金属銅、パラジウム錯体に作用させた。リチウム代は-78℃で進行し、ベンゾイル化などができた。パラジウム錯体とは室温下反応し、カルボニル化、ヘック型アルケニル、アルキニル化ができた。 3.含フッ素トリアゾール、トリアゾリン類の合成 1とアセトンヒドラゾンとの反応により、N-置換-トリフルオロエタンイミン酸の1-メチルエチリデンヒドジンを合成し、これを3級ブチルハイポクロリドで酸化的環代することによる、トリアゾール、トリアゾリン類の合成法を確立した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] K.Tamura,H.Mizukami,K.Maeda,H.Watanabe,K.Uneyama,: "One-Pot Synthesis of Trifluoroacetimidsyl Halides" Journal of Organic Chemistry. 58. 32-35 (1993)
-
[Publications] K.Uneyama,K.Sugimoto: "N-Substituted 2,2,2-Triflueroethanimidic Acid 1-Methyl ethylidene Hydrazides as Synthetic Blocks of Trifluoro-methylated Nitrogen Heterocycles." Journal of Organic Chemistry. 57. 6014-6019 (1992)