1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555211
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
石井 康敬 関西大学, 工学部, 教授 (50067675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
的場 康浩 白水化学工業株式会社, 主任
西山 豊 関西大学, 工学部, 専任講師 (30180665)
田村 類 愛媛大学, 教養部, 助教授 (60207256)
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Keywords | アルキルフェノール / シクロヘキサノン / トリフェニレン / プロスタグランジン / ラジカルカップリング / シクロペンタジオン / シクロペンテノン |
Research Abstract |
シクロヘキサノンと種々の脂肪族アルデヒド類をCp_2ZrCl_2触媒存在下150℃で8時間程度反応させると2,6-ジアルキルフェノールが比較的よい収率で生成することが明らかとなった。この反応の触媒であるZr化合物についてさらに詳細に検討した結果、ZrOcl_2・nH_2OがCp_2ZrCl_2と同程度の活性を有していることが明らかとなった。しかし、シクロヘキセノンとアルデヒドの反応においては期待されたO-アルキルフェノール類は生成せず2-アルキル-6-アリルフェノールが生成することがわかった。また、シクロヘキサノンのホモ三量化反応によるドデカハイドロトリフェニレン(DHTP)はZrCl_4を触媒とする反応により好収率で生成することがわかった。また、生成したDHTPはpd/Cを触媒とする脱水素反応によりトリフェニレンにほぼ定量的な収率で導くことができた。 一方、新規な電子移動求核置換反応を利用するPGB_1類縁体の合成を1,3-ペンタジオンを出発物として用い検討した結果、フリーラジカルとアニオンとの間で新しい炭素-炭素結合形成反応が生起し、従来のSN2型カップリング反応と異なり、短工程でのPGB_1類の合成が可能となった。さらにこの反応により合成したシクロペンテノン類の官能基変換反応ならびに新しい側鎖の導入等により種々のPGB_1類縁体の合成を試みた。いずれもよい収率で目的とするPGB_1類の合成が達成することができた。合成したPGB_1類縁体のいくつかについてはその生理活性や農薬試験等に供している。
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