1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555211
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
石井 康敬 関西大学, 工学部, 教授 (50067675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 豊 関西大学, 工学部, 専任講師 (30180665)
田村 類 愛媛大学, 教養部, 助教授 (60207256)
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Keywords | ジアルキルフェノール / シクロペンテノン / Tishcheko反応 / ラジカル反応 / 一電子移動反応 / ニトロキシラジカル / らせん構造 / プロスタグランジン |
Research Abstract |
(1)シクロヘキサノンとアルデヒドからジルコニウム化合物を触媒として合成した一連のジアルキルフェノール(DAP)類の抗酸化能を検討した結果、いずれも市販されている抗酸化剤と同等またはそれ以上高い抗酸化能を示すことがわかった。また、本触媒反応をα,β-不飽和ケトンとアルデヒドの反応に拡張することによりシクロペンテノン誘導体を一挙に導けることがわかった。さらに、ジルコノセン触媒はアルデヒドの二量化(Tishchenko)反応を良好に促進することを明らかにできた。本触媒はアセトンシアノヒドリンをシアノ源とするアルデヒドのシアノヒドリン化にも拡張することができた。 (2)新しい方法論に基ずく新規プロスタグランジンB_1(PGB_1)類縁体の短行程合成法を確立すると共に、合成したPGB_1類縁体(8種)およびその合成中間体(12種)の生物活性(殺虫、殺菌、除草)試験を試みた。その結果PGB_16種について殺虫性を示すことを認めた。 (3)1,3-シクロヘキサジオン類から誘導されるホモアリルニトロエノン(PGB_1の6員環類縁体)をSmI_2で還元すると 安定なニトロキシラジカルアニオン種を合成することができた。このラジカルの分子および結晶構造、磁気的性質生物活性等について検討した結果、ラジカル種はラセミ混合物として存在し再結晶することにより自然分晶し光学活性体を得ることに成功した。本法はラジカル部のα位に4級不斉炭素をもつ縮環式ニトロキシラジカルの一般合成法となることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] R.Tamura et al.: "Preparation of Chrial Nitroxide Radicals and Sponteneuos Optical Resolution by Recrystallization" Angewardt Chemie International Edition English. 33. 878-879 (1994)
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[Publications] R.Tamura et al.: "Preparation and Properties of Chiral Nitroxide Radicals with Helical structure" Molecular Crystals and Liquid Crystals. (印刷中). (1995)