1994 Fiscal Year Annual Research Report
自家和合性ニホンナシ新品種(仮称‘二十一世紀')の育成とその栽培適応性の研究
Project/Area Number |
04556005
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Research Institution | Tottori university |
Principal Investigator |
田辺 賢二 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 章浩 鳥取大学, 農学部, 助手 (10252876)
田村 文男 鳥取大学, 農学部, 講師 (50217197)
尾谷 浩 鳥取大学, 農学部, 教授 (50032305)
安室 喜正 鳥取大学, 農学部, 教授 (50026374)
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Keywords | 自家和合性 / 黒斑病抵抗性 / ニホンナシ / DNAフィンガープリント / アイソザイム分析 |
Research Abstract |
1.自家和合性で黒斑病抵抗性を有する有望系統について、開花時期、花の形状、幼果の形状、萌芽期の葉色、葉の形状等を調査した。各系統それぞれの特徴を示した。また花芽形成率の調査も行った。果実については成熟期と貯蔵性、糖度、肉質、食味の調査を行うと共に、一般消費者による官能テストも実施した。 2.ヒトのミニサテライト領域由来のプローブを用いたDNAフィンガープリント法によって各系統特有のバンドパターンを得た。またパーオキシダーゼのアイソザイム分析の方法でも各系統を特定できた。これらDNAフィンガープリント法及びアイソザイム分析の両者により確実に有望系統を識別・特定できることを確認した。 3.昼間15℃及び10℃に設定したファイトトロンの中で各系統が自家受精するかどうか調査した。15℃ではいずれの系統も高い結実率を示し、また10℃でもかなり高い結実率を示した。各系統の自家和合性は信頼できることを確認した。 4.有望系統の花粉を菊水(S2S4),新水(S4S5),幸水(S4S5)に受粉し結実率を調査し、それぞれの系統のS因子の型を推定した。‘おさ二十世紀'に“幸水'、“新水'と交雑して得た系統はほぼ因子型を明らかにすることができた。 5.本研究によって得られたこれらの成果を、第24回国際園芸学会議(平成6年8月:京都)にて発表した。
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