1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04556016
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
吉井 英文 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (60174885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 隆 栗本鉄工業(株), 混練技術部, 部長
浅田 実 富山工業高等専門学校, 金属工学科, 教授 (50042825)
古田 武 鳥取大学, 工学部, 助教授 (10026164)
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Keywords | シクロデキストリン / EPA / DHA / マルトース / 二軸ニーダー |
Research Abstract |
1.セルフクリーニング型混練機を用いて、湿式(低含水率域)で油性物質とシクロデキストリン(CD)および粉末化剤(多糖)を直接混練することにより、乾燥工程のエネルギーを低減できるばかりでなく、CDと油性物質(d-リモネン等)の任意の包接率の包接複合体を作成する混練法を開発した。β-CDとd-リモネンの包接複合体作成において、エタノール添加が包接率増大をもたらすとともに、必要最低包接水量を低減することを明らかにした。また、β-、γ-CDのd-リモネン包接複合体量と加水率の関係が、水を触媒とした自己触媒反応式と類似の式で良好に相関されることを示した。この相関式を用いて、β-CD、d-リモネン包接複合体量に及ぼす各種アルコールの影響を、相関式のパラメーター変化で統一的にまとめることができた。低加水率域での混練において、機械的エネルギーにより包接が促進される現象があること、α-CDへのd-リモネン包接がメタノールにより促進されることを明らかにした。これらの実験結果を基礎に、α-CDへの各種脂肪酸およびEPA、DHAの包接複合体の最適複合体作成法について検討を開始した。 2.無水結晶マルトースと親油性液体物質または生理活性蛋白質水溶液とを混練することにより粉末化するための基礎研究として、無水結晶マルトースと水の混練操作による含水結晶マルトースへの結晶変換速度について検討した。無水結晶マルトースより含水結晶マルトースへの結晶変換過程を、X線ディフラクトグラムの測定とともに作成粉体の旋光度、融点等の測定を行った。無水結晶マルトースの消失と含水結晶マルトースの生成の関係を調べ、無水結晶マルトースが非晶質マルトースのような中間体を経て含水結晶マルトースに変換することを明らかにした。
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[Publications] T.Furuta: "Effect of Water and Ethanolon the Formation of Inclusion Complex for d-Limonenand Cyclodextrin System." Supramolecular Chemistry,. 1. (1993)
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[Publications] T.Furuta: "“Biochemical Engineering for 2001"(Eds.S.Furusaki,I.Endo,R.Matsuno)" Springer-Verlag(Tokyo), PP.762-764 (1992)