1992 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線レーザー技術を応用した血液量連続測定システムの開発
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04557008
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森本 武利 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲井 幹雄 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60201662)
伊藤 俊之 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (90168360)
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Keywords | 暑熱環境 / 脱水 / 循環虚脱 / ヘモグロビン濃度 / ヘマトクリット値 / 血液量 / 近赤外線 / レーザー |
Research Abstract |
暑熱環境下での激しい運動・労働は、脱水と血液の異常な再分布のために熱虚脱などの循環不全を招く。この際の血液再分布の動態については不明な点が多い。本研究では、近赤外レーザー技術を応用して血液量を連続測定する方法の開発を試みた。基本原理は、ヘモグロビン(Hb)の光学的等吸収点を利用して一定体積血液内のHbの総量を測定するものである。一定体積内のHb量はヘマトクリット(Hct)値と相関するので、血液量の変動を測定しうることになる。光ファイバーを用いると、本方法は生体内の複数箇所で同時に値を連続モニターするシステムへと発展しうる。 本年度は、レーザー利用によるHct値の測定について基礎的検討を行った。すなわち、半導体レーザーと近赤外用の超高感度受光素子よりなるインビトロ測定システムを組立てるとともに、光路長可変のセルを作製して全血測定に適したレーザー強度と光路長を検討した。問題となったのはセルの光路長を微調節しうるシステムの製作であったが、マイクロメーター用微調節ネジをセルに組み込むことにより解決した。インビトロではHct値40%まで良好な検量線が得られている。脱水時には、Hct値がこれ以上に上昇しうるので、Hct値50%まで良好な直線性が得られるよう、検討を重ねつつある。当初はインビトロ測定段階で検討した条件に即して光学セルを作製し、教室で使用してきた体外循環回路へ組込んで動物実験を行なう予定であったが、前述の光路長可変セルの製作に予想外の時間がかかり、動物実験用体外循環回路への組み込みは次年度へ繰り越しとなった。なお、マイクロメーター用ネジをセルに組み込んで光路長を微調節する技術は、小動物の微小血管血流を観察する際の血管の位置制御に応用しうることが判明し、他の研究者からも評価をえた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 伊藤 俊之他: "微小血管周囲における酸素分布観測システムの開発" 日本生理学雑誌. 54. 382-383 (1992)
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[Publications] 八重樫 和宏他: "ラット腸間膜の微小血管周囲における酸素分析" 日本生理学雑誌. 54. 382- (1992)
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[Publications] 伊藤 俊之他: "微小循環領域における酸素分圧分布の可視化の試み" 生物物理. 32. S49- (1992)
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[Publications] 八重樫 和宏他: "ラット腸間膜での酸素分圧の二次元マッピング" 生物物理. 32. S199- (1992)