1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04557028
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
斎藤 和雄 北海道大学, 医学部, 教授 (80000917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 昌之 北海道大学, 医学部, 助手 (90241314)
斎藤 健 北海道大学, 医学部, 助手 (40153811)
神山 昭男 北海道大学, 医学部, 助教授 (90215202)
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Keywords | 超微量元素 / ICP-MS / 脳 / 加齢 / 成人病 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ICP-MSによる同時多超微量元素測定法を確立し、それを用いてこれまで測定不可能あるいは困難であった種々の生体内超微量元素の分布および動態を明らかにし、その生物学的意味を明らかにすることにある。 本年度は、平成4年度に確立した生体内超微量元素測定のための試料の前処理方法および多元素同時測定法を用いて、以下の実験を行った。 1)胃癌患者の癌組織中および全血中超微量元素濃度を検討し、(1)癌組織中銅の増加、(2)癌組織中カドミウムの減少、(3)癌組織中マンガン濃度の症度依存性、(4)全血中ストロンチウムおよび銅の上昇と症度依存性、(5)胃癌患者の全血中亜鉛およびルビジウムの減少を明らかにした。 2)20才代〜80才代までの健康成人血漿中および全血中超微量元素の動態を明らかにし加齢との関連を追求した。さらに、白血球中超微量元素動態の解析も併せて行った。 その他、癌以外の各種成人病患者の血中超微量元素の動態については、現在、試料の収集および分析を行っているところである。 さらに、平成6年に行う加齢と超微量元素および有害粉塵暴露による超微量元素の変動についての予備実験を終了し、現在、本実験の準備を行っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 斎藤 和雄: "加齢によるヒト脳内微量元素の変動" Biomedical Research on Trace Elements. 3(2). 237-238 (1992)
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[Publications] 伊藤 俊弘: "拘束ストレス負荷によるラット脳海馬の亜鉛の動態に関する研究" Biomedical Research on Trace Elements. 3(2). 169-170 (1992)
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[Publications] 藤村 森広: "拘束ストレスによるラット脳各部位の微量元素の変動" Biomedical Research on Trace Elements. 3(2). 171-172 (1992)
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[Publications] Saito,K.: "Changes in brain trace element concentrations by aging." Trace Elements in Man and Animals. 8. 967-970 (1993)
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[Publications] Saito,K.: "Dynamics of trace and ultra-trace elements in the brain." Hokkaido Univ.Med.Lib.31. 11-17 (1994)
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[Publications] Saito,K.: "Analysis of trace and ultra-trace elements in cancerous and noncancerous stomach tissues in patients with stomach cancer." Hokkaido.Univ.Med.Lib.31. 91-98 (1994)