1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しい胚培養法および胚移植法によるヒト体外受精・胚移植法の開発
Project/Area Number |
04557073
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
野田 洋一 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50115911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 康夫 京都大学, 医学部, 助手 (70243029)
山本 嘉昭 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60220505)
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Keywords | 着床 / 胚移植法 / 子宮内膜内胚移植 / 胚発生停止 |
Research Abstract |
研究は、当初予定した如く順調に進行し、研究計画調書に記載された項目について種々検討を行ったところ以下の諸点が具体的事実として明らかとなった。1.マウス前核期胚培養においてみられる発生停止胚を超微形態学的に観察すると細胞膜や細胞内オルガネラ等には異常は認められないものの、ミトコンドリアが40-200個程度の凝集塊を形成しているこが判明した。2.3H-SODの取り込み実験の結果、少量のSODが胚内部に取り込まれることが明らかとなった。3.ThioredoxinおよびSODを培養液に添加することにより2-Cell block現象が解除され、同時にMPF活性も回復することが明らかとなった。4.SOD添加培養で得られたマウス胚盤胞を同系メスにも移植し、産仔を得た。約200匹を生産せしめた場合、産仔の形態等に特に異常もなく、また継代繁殖を行った場合もその生産能力、産仔の数平均体重等に異常を認めなかった。5.子宮内膜内胚移植をマウス胚盤胞およびマウス子宮を用いて行うと、移植胚当たり68%の生存胎仔が得られた。同じ胚移植操作をハムスター胚とマウス子宮の間で行うとマウス子宮にDeciduomaの形成が認められるものの胚自体の発生は極めて低率で、恐らく抗体を中心とした免疫系により排除されたものと考えられた。6.ヒト胚の子宮内膜内移植用カテーテルの試作品を作成することができた。
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[Publications] Satoshi Natsuyama,Yoichi NODA 他: "Role of Protein Supplements in the Culture of Mouse Embryos" Theriogenology. 40. 149-157 (1993)
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[Publications] Masahide Shiotani,Yoichi NODA 他: "Immunohistochemical Localization of CuZn-Superoxide Dismutase in Human Cervix and Cervical Cancer" Acta Histochemica et Cytochemica. 126. 57-64 (1993)